「このままでは単位を落としてしまうのに、レポートに全く手につかなくて苦しいです。どうしたらいいでしょうか」の相談内容詳細
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いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
- 通信高校在学中だが、来年度別の通信へ転入の為に必ず単位を取らないと自分が苦労するのにレポートにうまく取り掛かることができない
躁鬱の診断が降りていて今は休めと先生から言われているが単位の問題がるので休めない - 「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
- 不安30%罪悪感30%自己嫌悪40%
- 「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
- 第一レポートもそこまで難しくないはずなのにどうして出来ないのか、どうして先延ばしにしてしまうのか自己嫌悪
転入したい学校は今の学校より勉強面がしっかりしているので、この時点で出来なかったら転入してもちゃんと出来ないんじゃないかと不安
この事を他人に触れられると凄く苦しくくてやるせない
やりたくないが先行しすぎてる感が強く自分でもサボってるんじゃないかと感じて辛い
病院で念の為特性の診断をしているが診断結果がまだ出てないので特性のせいだと言えなくて余計に自己嫌悪してしまう
病名を付けて欲しいと思うがそれもおこがましい気がする
でもとにかく手をつけるのが辛いし集中できない、集中すると何時間でもできるが、集中できたとして一旦切れるとしばらく何も出来なくなるのでそれも怖い
鬱拗らせてるのに無理なことやらせないで欲しいとたまに思うが、無理のレベルが低すぎると感じるしそれを考えると周りにものすごく申し訳なくなる
し、悩みもしょうもないと思って相談できないのもつらい
でも1番はなんでこんなことも出来ないのかという思いが強い
頭では単位取って早く学校を変えたいはずなのにどうしたらいいか分からないし、どうしたいかも分からなくなって希死念慮が湧いてくる - いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
- ただ今は鬱が強くて動けないだけかもしれないし、もしかしたらそういう特性があって行動が厳しいだけかもしれない、悲観的過ぎるかもしれないし、盲目かもしれない
- いま専門家に聞いてみたいことは?
- 自分が動けない(あるいは動きたくない)のは、怠惰なのかそうでないのか、この感情の対策として何をしたらいいか、自分は悲観的すぎるかもしれないのか、どう知ればいいのか自分以外の誰かからの意見が聞きたいです。
- 年齢、性別、職業
- 16 女 学生(高校1年生)
- 既往歴
- 躁鬱
- 悩みの内容の自由記述
- ・2020年1月の中学生の頃から鬱と不登校で勉強をあまりしてこなかったため習慣がついていないのもあるかもしれません
・やりたいことと趣味はあるのですが、それにも波はあれど集中出来る時は出来ました。
・冬なので気持ちが下がりやすいのもあります。
・本当はすごくリフレッシュできることをして休みたいですが、1年で取れる単位に限度があるので留年の可能性が出てしまいます。
自分史はまだありません。
※ プライバシー保護のため、ご質問の一部を編集部で変更している場合がございます。
「このままでは単位を落としてしまうのに、レポートに全く手につかなくて苦しいです。どうしたらいいでしょうか」への回答
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おあしす さん、ご相談をよせてくださりありがとうございます。臨床心理士・公認心理師の小野寺です。
単位のために本当はレポートに取り組む必要があるのに、「やりたくないが先行」してしまって取り組めないのですね。
それによって強い罪悪感を感じておられるのだと思います。希死念慮すら湧いてくるほどですから、 おあしす さんの苦しみは相当なものなのでしょうね。少しでもその苦しみを取り除くにはどうしたら良いのかを一緒に考えていければと思います。
激しい炎に近づけないのは当たり前
まず初めに おあしす さんにお伝えしたいことがあります。それは「先延ばしにしてしまうのも無理はない状況です」ということです。だから自己嫌悪をあまり抱きすぎないでくださいね。
どうして先延ばしにしてしまうのも無理はないのかというと、それくらいのプレッシャーが今の おあしす さんにかかっているからです。
「単位を取らないと自分があとで苦労するのがわかっている」
「転入してもちゃんと出来ないかもと不安」
「先生から休むように言われていても休めない」これだけのプレッシャーがかかっています。レポートをやろうと思うとこれだけのプレッシャーがセットでやって来るのですから、相当大変な状況にいることは疑いようがありません。
プレッシャーを「炎」だと思ってください。焚火程度の炎なら暖かいので近づきたくなるかもしれませんが、激しく燃え上がるような炎であれば、そこに近づくことなんてできるはずもありませんよね。
おあしす さんがついレポートを先延ばしにしてしまうのはこれとまったく一緒なのです。燃え上がる炎に近づけなくても自己嫌悪を抱かないのと同じく、プレッシャーが強くかかる課題にうまく取り掛かることができなくとも、まったく自己嫌悪を抱く必要はないのです。
むしろ、自己嫌悪は炎の勢いを強める油のような存在になってしまいかねません。ただでさえ強いプレッシャーを感じておられるのですから、自分で自分を責めて更に自分を追いつめることはないのです。先延ばししそうになったら「それだけ炎の勢いが強いんだな」と、是非優しく、味方になるような言葉を自分にかけるイメージを持ってみてくださいね。
このように言うと、もしかしたら おあしす さんは「自分に優しくしたら、自分を甘やかすことになるのではないか?」と思われたかもしれませんね。でもそれは明らかな間違いです。炎に油を注ぐのをやめるのは、これから鎮火しようとするときには極めて当たり前の行為だからです。当たり前の行動を取るのは決して甘えた行動ではないですものね。
次に、どうしたらレポートに取り組めるのか、その工夫についても考えていきましょう。
課題に取り組むには事前準備が必要
炎に近づけないからといって放って置いたらどんどんと焼け広がってしまうので鎮火はしなければなりません。同じくレポートも先延ばしにしてしまうのは仕方がないとしても、それをずっと続けるわけにはいきません。
鎮火をしていく上でとても重要な前提は、炎に近づけない原因を「サボり」や「怠惰」といった自分の性格的特徴に求めるのではなく、準備不足として考えることです。性格的特徴に原因を帰属すると、それを正すのは一生の課題になりかねませんが、準備不足なのであれば道具を揃えるだけで済みます。
炎を消すのに必要な道具は主に二つです。一つが