遠距離恋愛の仕事が忙しい彼氏と別れるべきですか?

2022.10.19 Wed

目次

回答したカウンセラー

小野寺 リヒト

臨床心理士/公認心理師

小野寺 リヒト

臨床心理士・公認心理師。FP2級所持。
医療機関や一般企業の産業保健事業部等での勤務経験があります。心の悩みが気兼ねなく相談できたり、セルフケアの重要性が浸透した世の中になってくれたらいいなと思っています。読書と料理が好きです。
【得意な相談】
〇気分の落ち込みや不安に関する相談(上手な気持ちの切り替え方、最初の一歩になる行動の踏み出し方等)
〇人間関係に関する悩み(パートナー・親子・職場関係・友人等)
〇お金の相談(ついお金を使ってしまう心理、貯蓄・節約のこと等)

「遠距離恋愛の仕事が忙しい彼氏と別れるべきですか?」の相談内容詳細

相談者
相談者 るい
いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
遠距離中の彼氏と別れるかモヤモヤずっと考えストレスを感じています。
彼とは予定が合わないなどで2ヶ月会っていない状況です。2ヶ月ぶりに会う日の前日に連絡が取れず、携帯が壊れていて連絡が取れなかったと言われて駅で落ち合うなど考えると会いに行くのをやめました。彼は医療関係の仕事をしていて、自分の職場の30分圏外に出ることが難しく私が常に彼の元に行くことがほとんどです。(往復5時間の距離です)
その後話し合いを電話でしたところ、仕事が忙しく連絡取るのも億劫、気持ちが冷めてしまっていると言われました。前ほど会いたいとは思わなくなったとのことでした。
薄々気付いてはいたので、会いたい気持ちがないのにお金と時間をかけて会いに行くのも馬鹿らしいので年末まで会うのはやめよう。別れるかも一旦は保留にしようとなりました。
連絡頻度もかなり落としていますが、彼からはLINEを続けていきたいような文面が届き彼の気持ちも分からずモヤモヤとストレスを感じるようになりました。
「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
悲しい60%不安10%怒り30%
「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
仕事を頑張る彼が好きだったので、応援したい気持ちもありますが会いもしない、連絡も取れるわけでもない、何のために付き合っているのか分からなくなります。ただお互い結婚をするならお互いという気持ちは変わってないのに、お別れするのは悲しいとも思ってしまいます。期待しないって思っていても期待させれるような行動を取られることもすべて疲れて投げ出したくなっています。
いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
仕事に一生懸命で収入も安定している。浮気をしない、ギャンブルをしない、お金もシビアで結婚相手としては本当に文句なし。
今そういう時期なだけできっと時間が解決してくれる。
いま専門家に聞いてみたいことは?
別れを選択して自分を大切にしてくれる人を選ぶべきなのか、時間が解決してくれるのを待って自分のペースで彼と付き合っていくべきなのか知りたいです。
年齢、性別、職業
25歳 女 会社員
既往歴
--- 未回答 ---
悩みの内容の自由記述
--- 未回答 ---
相談者 るい さんの自分史

自分史はまだありません。

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「遠距離恋愛の仕事が忙しい彼氏と別れるべきですか?」への回答

  • るい さん、ご相談をよせてくださりありがとうございます。
    臨床心理士・公認心理師の小野寺です。

    「気持ちが冷めてしまっている」などと言われてしまい、 るい さんご自身も「お金と時間をかけて会いに行くのも馬鹿らしい」と感じている一方、結婚相手としては本当に文句ないし、「お別れするのは悲しい」とも感じているのですね。

    相反する気持ちが同時にあると、なかなか結論を出すことが難しいですよね。

    【聞いてみたいこと】として「別れを選択して自分を大切にしてくれる人を選ぶべきなのか、時間が解決してくれるのを待って自分のペースで彼と付き合っていくべきなのか知りたい」とあり、それだけ るい さんどちらがいいか決められず悩まれていることが伝わります。

    ただ当然のことながら、私が安易に「こっちにしたら?」と言うことはできません。 るい さんの人生にとって重要なことであればあるほど、 るい さんが決める必要があります。

    恋人と別れるか、結婚するか。これらはまさに るい さんの人生そのものだからです。

    そこで今回は、結論を出すための方法をいくつかお伝えできればと思います。これらを組み合わせることで、判断に迷ったときに「エイヤ!」と決める一つの手がかりになります。

    お寄せいただいたお悩みのような「結論を保留にしようと思えば、長期間保留にできるものの、いつかはどうしても自分で決めざるを得ない問題」に対して有効性の高い方法です。

    仮に今回のお悩みには使えなかったとしても、今後の人生の役に立つかと思いますので、良かったら参考にしていただければと思います。

    ①あいまいなものを定義する
    「友だち」「恋人」「楽しい」「充実」。これらの言葉を、言葉として理解することはさほど難しいことではありません。

    しかし、改めて「友だちとは?」「充実とは?」と考えると意外に答えることが難しいことに気づきます。人によって意味することも変わってくるはずです。

    このような曖昧な言葉は、自分なりにでもよいので、まず定義してみることが重要です。
    るい さんにとって「付き合う」とはどういう状態でしょうか? それを具体的に考えてみるのです。

    ・一日○○分は連絡をとっているか、同じ空間にいること
    ・月に最低○○回は会っていること
    ・人に「この人は私のパートナー」と言えること。そして相手もそれを否定しないこと
    ・ギブ&テイクの関係になっていること
    ・性的な関係があること
    ・他の何より私を優先してくれること

    などなど。

    正解はありません。 るい さんなりに一度考えてみて欲しいのです。

    出来上がったら、それを友人に見てもらって るい さんが納得できる意見があれば加筆・修正してもいいかもしれませんね。

    ②どれくらいその定義に当てはまっているか
    定義が出来たら、今の状況はその定義にどれくらい当てはまっているかを0~100の数字で考えてみて欲しいと思います。

    「一日○○分は連絡をとっているか、同じ空間にいること」 → 30%
    「月に最低○○回は会っていること」 → 40%

    全ての項目にパーセントをつけれたら、今度はその平均を出してみてください。平均が80%を超えていたら、「定義を満たしている」と考えていいでしょう。もちろんこの「80」という数字は目安です。 るい さんなりにもっと厳しく「90%」としてもいいし、緩く「70%」としてもいいでしょう。

    大事なのは、平均を出す前に必ず基準を決めておくことです。

    ③メリット・デメリットを分析する
    物事には必ず二面性があります。付き合い続けることにもメリット・デメリットがあり、結婚することにもメリット・デメリットがあります。

    「人との関係を損得で考えるなんて、不謹慎だ」と思うかもしれません。もちろん、人間関係は「得だから付き合う」「損だから付き合わない」という打算的なものばかりではありません。

    メリット・デメリットを考えるのは、あくまでも目安です。もし仮に、「今のパートナーと付き合うことにはメリットよりもデメリットの方が大きいぞ…」との結果になったとしても、それを絶対視する必要はないのです。

    以上を踏まえるのであれば、 るい さんが今のパートナーと付き合い続けることのメリット・デメリットを分析することは判断材料の一つとしては客観的なデータをもたらしてくれる非常に有益なツールになるでしょう。

    【今のパートナーと付き合うことのメリット】
    ・仕事に一生懸命で収入も安定している
    ・浮気をしない
    ・ギャンブルをしない
    ・お金もシビア

    同様に、デメリットも挙げることが出来たら、今度はそれぞれの重要度を1~10で点数化してください。

    「仕事に一生懸命で収入も安定している」 → 8
    「浮気をしない」 → 10

    次に、メリットとデメリットそれぞれの得点の平均を出してください。メリットの平均得点の方が大きければ、今のパートナーと付き合うメリットは大きいですから、「付き合い続ける」の一つの根拠となります。

    以上①~③をやってみて、「付き合ってる」と るい さんが定義する基準が80を上回り、「付き合うメリット」の方が大きければ、「時間が解決してくれるのを待って自分のペースで彼と付き合っていく」を「エイヤっ」と決めてもいいかもしれません。

    一方、そうではないのなら「別れを選択して自分を大切にしてくれる人を選ぶべき」に舵を切ってもいいかもしれません。

    いかがだったでしょうか? 今回、悩みが頭の中でグルグルして結論が出ないときに、一定の結論を導き出す3つの方法をご紹介しました。

    るい さんのご相談内容は人間関係、それも結婚するかどうかというとても大事な恋愛関係に関するものでしたので、このようなロジカルなやり方に戸惑いを覚えたかもしれません。

    しかし、感情的な問題をあえて論理的に考えることは物事を今までとは違った角度から見ることになります。それに、今回の方法で出た結論は、あくまで「結論の一つ」であり、絶対のものではありません。

    けれど今回のような「結論を保留にしようと思えば、長期間保留にできるものの、いつかはどうしても自分で決めざるを得ない問題」に関しては非常に有効な方法です。人は自分の行動に根拠が持てないと悩み、動けなくなるものです。今回の方法は るい さんがいずれかの方向に一歩踏み出すきっかけとなると思います。

    悩んで悩んで悩んで、それでもどうしても決められないとき、ご紹介した方法が参考材料の一つになれば幸いです。

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