「恋人からの急な予定変更に『全然大丈夫だよ』と言ってしまう」
「『子どもの世話を焼きすぎ』と言われたことがある」
「『◯◯さんがいてくれて本当に助かるよ』という言葉に弱い」
頼りにされるのは誰だって嬉しいよね。特別な人と深いつながりを持つのも大事。
でも、誰かに喜んでもらうために頑張ることが、実は相手の成長機会を奪っていることもあるんだ。しっかりした自分の軸がないまま誰かと深い関係になっていると、狭い視野の中で生きることになり、知らないうちに自分を傷つけてしまう危険もあるんだよ。
今回は、依存する側の問題だけじゃなくて「依存させてしまう側」も含めた、お互いが依存し合う状態に囚われてしまう「共依存」について一緒に見ていこう。
目次
共依存とは?
共依存とは、自分と特定の相手がその関係性に過剰に依存して、その関係性にとらわれている状態のこと。
共依存はアルコール依存の臨床上から生まれた概念で、その後精神医学の現場などでも使用されるようになったよ。でも、疾患名ではなく、共依存の症状自体が多様で流動性が高いことから、明確に定義付けることは難しいんだ。
まずは共依存という概念の誕生から見ていこう。
共依存の歴史
共依存(Codependency)は1970年代にアメリカのアルコール依存症の臨床で生まれた言葉だよ。
アルコール依存症患者の治療カウンセリングをしていたセラピストやケースワーカーが、患者の保護者=患者の妻(当時のアルコール依存症患者の多くは男性だったため)とも面接する中で、彼女たちの人生のすべてがアルコールになっていることに注目したんだ。
■自分の楽しみを手放し夫のアルコール依存を治すことだけを考える
■アルコールの影響で暴力を振るう夫に対して「この人は私がいないとダメ」と考え逃げ出さない
このような自己犠牲的で、誰かに必要とされる充足感への強い状態が、共依存が「関係性への依存」と言われる由縁だよ。
献身的なサポートはアルコール依存症者が自分でできることまで妻たちがしてしまうことで、依存症者の主体性や自発性を低下させてしまうという問題も見られるようになったんだ。
依存患者は治療が進まない原因を妻のせいにするようになり、妻たちは自分たちの献身的なサポートに不満を言われることでストレスが生まれ、さらにお互いの関係性を壊すようになってしまったんだよ。
アルコール依存について知りたい人は、こっちのページで詳しく説明しているから見てみてね。
キーパーソン・イネイブラー
イネイブラーは依存症者をサポートする役割を持つ人を指す心理学用語だよ。本来は「enabling=できるようにする」という意味で、援助が必要な人をサポートする存在を指すんだ。依存症者へのサポートが逆に本人の自発性を低下させることから、特に共依存を語る上では重要な存在なんだよ。
イネイブラーは援助することに生きがいを感じ、そんな自分を唯一のアイデンティティーにしてしまうんだ。依存症者を援助している一方、自分のアイデンティティーを守るために、無意識に依存症者を依存症のままにしておくような態度をとってしまうこともあるんだよね。
イネイブラーについてはこっちの記事で詳しく説明しているから、合わせて読むとより共依存を理解しやすくなるよ。
共依存症
共依存は個人的依存と関係性依存の両方を含む概念と説明したけど、心理学者の遠藤氏は共依存には「共依存症」と「共依存関係」という2つの要素があると言っているんだ。
同氏は共依存症を「イネイブラー自身の対人関係態度と、その元になる認知・情動・行動の特徴」と説明しているよ。
つまり、依存状態を作る上での個人的要因を指す概念なんだ。たとえば、援助する側の人間が他者に対して過剰に介入したり、疲れているのに休まないというような、援助する個人の行動や思考の特徴のことだよ。
共依存関係
共依存関係は共依存の「関係」の部分を指す言葉で、「依存症者とイネイブラーとの間の病的人間関係」と同氏は定義しているよ。
たとえば、暴力を振るわれても「この人は私がいないと…」と逃げ出さなかったり、自分でできることでも相手が助けてくれるのを待つなど、個人の自立や責任が健全な形で実行されない状態を指しているんだ。
共依存症は個人が物質や他者に依存している状態を指す一方、共依存関係は共依存症を含む人間の関係性に囚われていることになるんだね。
5つの核症状
共依存やトラウマ治療施設のディレクターであるピア・メロディ氏は、共依存の問題を5つに分けているよ。共依存関係といっても、その背後にはさまざまな影響が複雑に構成されていることがわかるよね。
それぞれ関係のあるページのリンクを紹介するから、自分が特に気になることがあれば合わせて読んでみてね。
小さい頃の親との関わり方や愛着が気になる人
安全と思える場所がない人
他人との境界線の引き方に難しさを感じる人
完璧主義でつらい人
うまく人に頼れない人
共依存が起きる原因
共依存は依存症本人の要因、それをサポートするイネイブラーの要因、その二人の関係性の要因が複雑に絡まり合っているよ。
歴史的な視点の変化も含めて、共依存が起きる要因を一緒に見ていこう。
依存させる側の原因「人格論」
共依存の原因を、依存症者ではなくイネイブラー(依存症者を援助する側の人間)の個人的な性格や特性に焦点を当てた考え方だよ。
心理学者のT・ワーレンは、アルコール依存症者の妻の性格を「受難者、支配者、迷い人、懲罰者」の4つに分類し、イネイブラーの性格が共依存に与える影響を説明したんだ。
これらの特徴を持ったイネイブラーは、無意識に自分の欲求を満たすために相手を依存症者のままでいるように仕向けてしまうことがあって、依存症者はコントロールされるストレスからさらにアルコールなどに依存していくという負のサイクルができてしまうんだ。
このような分類は、両親との関わり方やこれまでの生育歴など、イネイブラー自身の性格によるものという考え方が前提になっているよ。
ストレス論
依存症者に対処することで生じるストレスが、イネイブラーの行動を共依存的にさせてしまうという考え方だよ。
J・ジャクソンは、イネイブラーが共依存状態になるまでの7つのプロセスを提唱したんだジャクソンは、依存症者に対するイネイブラーのふるまい方を、イネイブラーの性格特性だけでなく、依存症者から受けた影響から、各段階において共依存的症状を経験すると言っているんだ。
家族システム論
家族システム論は、家族の誰かに問題が生じたときに、原因をその人だけではなく家族全員の相互作用によって表出されたものと考える、心理カウンセリング技法の一つだよ。
人格論がイネイブラーの性格、ストレス論が依存症者のふるまいを共依存の原因とする一方、家族システム論は、その対象を依存症者とイネイブラーだけでなく、他の家族メンバーや家族全体のパターンにまで拡大した考え方なんだ。
アルコール依存症の問題は、どうしてもその人だけの問題と思いがちだよね。でも、飲酒問題に家族全員が集中することで、他の重要な問題が無視され、放っておいた問題が実はアルコール依存症者のストレスを増やしている可能性だってあるんだ。
家族システム論では、唯一の原因というものはなくて、あらゆる問題が別の問題と関連して互いに影響を受け合うという前提があるんだよ。問題に直面する当事者たちの「自分が悪いんだ」という責任を緩和できるとも言われているんだ。
社会構成の影響
家族以外に所属できるコミュニティがないと共依存関係になりやすいよ。
ある集団などに属している意識や感覚のことを、心理学用語で帰属意識というよ。人間の主観的幸福にはこの帰属意識が重要なんだ。
集団には会社やサークル、家族や宗教なども含まれるんだけど、現代は終身雇用の崩壊や、宗教活動の減少、関わりの薄い隣人や核家族化の影響で、このコミュニティに所属する感覚が薄れてきていると言われているんだよね。
依存症者を支える家族はただでさえ孤立しやすい上、他に所属できる集団がないために、今の機能不全になっている家族が唯一のコミュニティになってしまい、共依存関係から逃れるのを難しくしているということなんだ。
コミュニティの減少や孤立しやすい社会構造の変化については、こっちで詳しく説明しているよ。
共依存が起きやすいシーン
これまではアルコール依存の家族を例に見てきたけど、共依存はそれ以外でもさまざまな場面で見られる関係性なんだよ。
代表的なものに親子、恋愛、職場などがあるから、それぞれの特徴を一緒に見ていこう。
親子関係
親は子どもを養育する責任がある立場だから、子どもが成長するためにありとあらゆるサポートをするものだよね。
子どもは小さい頃はできないことが多いから、親のサポートを当然のことのように感じながら成長するんだ。
ただし、どこかの時点から親は「この子には自分がいないと…」とサポートすることが子どもの成長ではなく自分の使命になってしまうんだよ。子どもは、サポートし続けられることで自分ができることとできないことを見極める力が失われてしまい、自発性や解決能力などが損なわれてしまうんだ。
恋愛/カップル・夫婦
恋愛において共依存は2パターンあるよ。1つはお互いが相手に依存している状態。この状態にあるカップルや夫婦は、パートナーの存在が人生のすべてであり、パートナーがいることが自分のアイデンティティーになってしまうんだ。
パートナーや自分たちのことがいつでも最優先になってしまうため、他の友人関係が作れず孤立しやすくなってしまうよ。相手への思いは好意だけでなく「一人になりたくない」という不安も含まれるため、お互いへの束縛が強く喧嘩も多い傾向があるんだ。
もう1つのパターンは、一人が依存的でもう一方は回避的であることだよ。依存的である方は嫌われたくないため、相手のいうことを全て聞いてしまい、苦しいとはわかっていても一人になりたくない不安から我慢してしまうんだ。
一方、回避的な方は親密な関係性に苦手意識があるため、依存してくるパートナーから離れようとする傾向があるよ。ただし、回避傾向のある人は親密になることに恐怖を感じる反面、一人でいることへの寂しさも強く感じやすく、ベタベタされるのを嫌がりつつよりを戻すような関係を続けてしまうんだ。
職場/その他
依存と依存させる両者の関係性は、職場でも見られるよ。
典型的な形は上司と部下の共依存関係で、部下への指導が成長ではなく自己充足の手段で、指導される部下は上司の助言をわずらわしいと感じる一方、聞いていれば間違わなくて済むという安心感から指示待ち状態になってしまうんだ。
上司と部下だけでなく、看護や介護、教育や福祉のように援助が仕事のサービス提供者と、サービスを受ける利用者の間でも、同じような問題が生まれやすいよ。
共依存は病気?それとも優しさ?
共依存は依存的な関係性により当事者たちが苦しんだり孤立したりしていく一方、社会には健全な依存関係が成り立つことも多くあって、依存関係のすべてが悪いというわけではないんだ。
「親密さ」と「依存」の違いを軸にして見ていくよ。
親密性と依存の違い
困っている人がいれば助けてあげるし、助けてもらった方は嬉しくなるよね。社会や人間関係は親切によって温かみのあるものになっていくもの。
じゃあ、親密性と共依存の違いはどこにあるんだろう?
両者の違いを上記の表にしたJ・ヘイズは、そもそも共依存は関係性ではなく「しばり合い」だと言っているんだ。
また、精神科医である斉藤氏は共依存を「人に自分を頼らせることでその人をコントロールしようとする人との間に成立する依存(一部抜粋)」と定義しているよ。
つまり、親密性は相手への善意や協力がお互いに自立している関係性の上で成り立つ一方、共依存は相手をコントロールするなど支配関係にあるということなんだ。
依存はどこにでもある
共依存は病的な人間関係である一方、依存することを必要以上に避けることのリスクもあるよ。
そもそも生き物は何かしらと依存し合いながら生きるものなんだ。赤ちゃんは自分が生きることのすべてを両親に依存しているし、会社は働いてくれる社員がいるからこそ成り立ち、社員は会社から給与をもらうことで生活費を稼いでいるよね。
人間だけじゃなく、花と虫、木と菌の関係だって同じ。世界は多くの生命がお互いに依存し合うことで成り立っていて、それは誰もが誰かの役に立っているという親切の循環でもあるんだよ。
依存関係になることは視野を狭くし、苦しい状態から抜け出すことを難しくてしまうけど、人と十分に関わることは「自分も社会の一員である」ことを実感させてくれて、特定の人との関係からもらう以上の連帯感やつながりを感じられるようになるんだ。
共依存度チェックリスト
共依存度チェックリスト
- 褒められても素直に受け入れられない
- 断ることができない
- 自分で決断することが苦手
- 人間関係で巻き込まれやすい
- 相手が一人でできることでも手伝ってしまう
- 「こうあるべきだ」と思いやすい
- なんでも自分のせいだと思う
- 周囲の環境次第で浮き沈みが激しくなる
- 尽くしても、報われない
- 1人でやっていく自信がない
- 人間関係でつらいと感じやすい
- 「本当の自分」を出せない
- 同じことの繰り返しをしてしまう
- つい周りにあわせてしまう
- 時々、恐怖や切迫した感覚がある
- 自分のことより人のこと
チェックリストはテキサス工科大学のフィッシャー氏とスパン氏が共同で開発したもので、共依存になりやすい人を測るために使われているんだ。
ここで注意が必要なのは、共依存は複雑で、個人的な性格要因だけでなく相手の関係性や、家族全体のシステムにも依るということだよ。
ここに書いてある特徴を持っているだけで「私は共依存だ」とか「やっぱりあの人は依存症だったんだ」と簡単には決めつけることはできないんだ。
あくまで可能性や傾向として参考にしてみてね。
ネット上で「◯◯個以上当てはまる人は要注意」なんて書かれている場合には特に注意が必要だよ。
共依存からの克服〜依存してしまう人へ〜
相手に依存していることがわかっていても、その関係から抜け出せずに苦しんでいる人たちのための対策を紹介するね。
ポイントは自分に優しくするセルフケアだよ。
わがままタイムをつくる
共依存に陥りやすい人は、基本的に相手に何かしてあげたい・あげるべき、という他者貢献が強いから、まずは自分貢献の時間を作ってあげるといいよ。
一人で家にいるときは好きなテレビやネット動画を見ちゃおう。一人でカフェに行って誰のことも気にせず好きなものを注文するのもいいね。
いきなり自立しようとするんじゃなくて、依存相手に隠れて自分だけの愉しみをつくることから始めてみよう。
快・不快を基準にする
行動したり判断する基準を「楽しい」とか「心地よい」で決めると、少しずつ自分の軸を取り戻すことができるよ。
依存しやすい人は元から行動の基準を「良い・悪い」「正しい・間違い」で判断する傾向があるんだ。たとえば、相手が忙しいときに自分が楽をするのは良くないと考えたり、相手からの援助を断るのは間違っている、みたいに思うことだよ。
こういう判断をしているとどんどん自分が窮屈になってしまうよね。
相手を援助しようとしたときに、「援助するのが正しい」からするのか、それとも「援助すると気分がいい」からするのでは大きな違いがあるんだ。
とはいえ、関係性の中で急に自分が心地よいと思うことをするのは難しいよね。まずは好きなドレッシングでサラダを食べるとか、自分が快適と感じる温度で湯船に浸かるとか、好きなアロマの香りを炊くとか、自分の五感を刺激するものから始めるのがおすすめだよ。
自分を大切にするリビング・プロセス・システム
臨床心理学者のA・W・シェフは、初めに自分自身を大切にできる人間性が必要であるとして、リビング ・ プロセス ・ システム(LIP)を提唱しているよ。
LIPは「自分が生きる過程を慈しみ、楽しみ、自分のために生きること」と説明し、周りからの期待や「〜するべき」といった外的要因ではなく、自分の中に起きる欲求を大切にし、その上で他者とつながることが重要だとしているんだ。
もちろん誰かの期待に応えるために努力してきた人や、どうしても周りの目を気にしてしまう人にとって「自分のために生きる」のは簡単なことではないよね。
でも、今の依存関係に苦しんでいるということは、誰かのために生きることにもう無理が出てきている証拠でもあるんだ。
ちょっとずつ好きなことや自分の快楽を優先して、もう少しだけ自分を大切にできて、もう少しだけ楽な生き方ができるといいね。
共依存からの克服〜依存させてしまう人へ〜
家族やパートナーから依存されると、「もっと自分らしい行動を一人でできるようになってほしい」という思いと、「大切な人だから見放すことはできない」という責任の板挟みになるよね。
相手からの依存とその関係性に悩んでいる人は、相手だけじゃなく自分のためにも境界線を作ることが大事だよ。
アイ・メッセージで伝える
アイ・メッセージは「私は〜◯◯と思う」のように、自分の考えや感情を相手に伝えるコミュニケーション方法だよ。心理学者のトマス・ゴードン氏が親としての役割を果たすための訓練の一つとして提唱したものだけど、親子以外の対人関係にも活用できるんだ。
次の2つの例文を使ってイメージしてみよう。
【例1】パートナーに趣味がなく常に自分のそばにいようとするとき
①「なんであなたは自分の時間を作ろうとしないの!」
②「私は自分の時間がほしいし、あなたにもそういう時間を持ってほしい」
【例2】子どもがやっていることにアドバイスするとき
①「もっとこうやった方がいいんじゃない?こっちの方が綺麗だし効率もいいでしょ」
②「私はこっちの方が良いと思うんだけどどう思う?」
【例1】の①は「あなた」を主語にすることで相手をコントロールしようとする感じがしないかな?逆に②だと自分の意見として冷静に伝えている雰囲気があるよね。
【例2】はどちらも子どもへのアドバイスだけど、①が自分の意見を相手に強制する感じが強い一方、②はアドバイスはしつつ決定権は子どもに委ねているよね。
大切な人のことを考えたら「相手のためになること」をしてあげたいと思うもの。共依存関係において依存されてしまう人は、アドバイスが強制的になってしまうことで徐々に相手の決定する力を弱くしてしまうんだ。その結果、自分で自分のことを決められず相手を頼るという依存関係が強くなるんだね。
上手な自己主張と相手の意見の尊重はアサーションと呼ばれるコミュニケーション方法とも関係があって、さまざま人間関係において役立つスキルだよ。
アサーションについて詳しく知りたい人は、こっちのページで詳しく説明しているから見てみてね。
自分時間を作る
共依存は依存という関係性に問題が生じることだから、依存してしまう人と同じようにされてしまう人も、依存環境から離れる時間が大事だよ。
相手を思うがゆえに、相手のためになることばかり考えていないかな?相手と一緒にいる時間が増えたりしていないかな?
「会えない時間が愛を育む」なんて言われることもあるけど、一人で考えたりもがくことが相手の成長につながるし、離れた時間で好きなことをしてリフレッシュすることで、新鮮な気持ちで相手と関われるようになるんだ。
お互いに自分の責任は自分で持ち、それぞれで自分の時間を楽しんで、相手を尊重しつつ共有する時間は思いっきり楽しむことが大人の関わり方だよ。
そんな関わり方を、自分の大切な子どもやパートナーにも伝えてあげられるといいね。
第三者を活用する
とはいえ、頭でわかっていても抜け出せないのが依存の難しいところ。タバコが体に悪いと思っててもやめられないように、共依存も良くないと感じつつ関わり方を変えられない人もたくさんいるよね。
そんなときは第三者の力を頼ることが役に立つよ。
共依存は関係性が濃い家族やパートナーの間の中でもさらに密接につながっている状態だから、その中で客観的に物事を見たりするのはとても難しいよね。
家族やカップルカウンセリングを行っている専門家だったら、アドバイスや健全な関係性を取り戻すためのプロセスを一緒に歩んでくれるよ。
信頼できる友人など誰かに相談することは、相手に今の状況を伝えるために依存関係を客観的に見なければいけないから、それだけでも新しい気づきが生まれるかもしれないね。
大切な人のためだからといって自分だけで抱え込まなくても大丈夫。自分のためにも、相手のためにも、誰かの力を借りることを考えてみてね。
共依存・まとめ
共依存は依存しやすい性格だけじゃなく、その人と一緒にいることによるストレスや、家族システムなど全体的な関係性が相互に作用して作られるんだ。
記事の中ではわかりやすく伝えるために「依存する側」「依存される側」としたけど、実際にははっきりした境界線を付けるのは難しく、お互いがお互いの立場の不健康な部分を増強し合っているんだよ。
大切な人だからこその共依存。でも、見放すことと愛情は別物だし、本当に大事な人だからこそ自分の人生に責任を持ち、自分で決定できることが必要だよ。
健全な関わりを取り戻すために、まずは苦しんでいる自分のケアをすることから始めてみてね。