「彼氏からの棘のある言い方をどう対処したらいいのか」の相談内容詳細
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いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
- 彼氏からの発言に棘があるように感じる
2人だけの時はこのような言い方はしないが誰かがいる場所では私の発言にだけ突っかかってくるような言い方や、否定的な言い方が多くなる - 「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
- 悲しみ40% 苦しみ50% 怒り10%
- 「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
- 元々ネガティブなことをいう人だとは理解しているが発言に優しさが見られない
付き合う前私をかばうような発言もあったが今では一切ない
付き合っている意味があるのか疑問に思う
彼が私の発言を否定するので2人きりであろうがなかろうが彼がいる場所で言葉を発するのが怖い
周りに付き合っていることを秘密にしていることにも関係があるのではないかと思う。何度かそれとなく理由を聞いてみたが言いたくないようではぐらかされた
彼が不機嫌になるくらいなら黙っていた方が良いという考えになった
本当はもっと自由に発言したり雑談のような生産性のない会話を楽しみたい - いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
- 信頼と安心から素の自分を出しているかもしれない
誰もこのことについて指摘しなかったためそれが対人関係にどんな影響を及ぼすのか知らない
就活がうまくいっておらず私に八つ当たりしている
人前で付き合っていることを知られたくないためわざと棘のある言い方をするようにした - いま専門家に聞いてみたいことは?
- 彼に棘のある言い方は嫌だと言いたいがどうやって伝えるべきなのか
正直自分で相当傷ついているので分かれることも視野に入れているがその判断をいつ下せばいいか
自分の被害者意識が強すぎるのか - 年齢、性別、職業
- 21歳 女性 大学生
- 既往歴
- 無し
- 悩みの内容の自由記述
- 彼氏は一つ上の代の人で先輩にあたる人
大学での活動(サークルではなく授業の一環の方が近い)で知り合った
他の人からの彼氏の評価を聞いたとき暴言が多いこと、彼氏がやっているゲームを一緒に遊んでいる人にガチ勢のように本気でやらないと意味がないという思想が一緒に遊んでいて楽しくないという評価を聞いた
私も彼氏が遊んでいるゲームを一緒に遊んでみたがわからないことが多いのに対して自分のあたりまえを押し付けてきており遊んでいて窮屈だった
私から見た彼の交友関係は彼氏の言動についていけないことを原因に周りが離れていっているように見える
1か月以上前に自分の好きなところを聞いたときにそばにいてくれることと話していた
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20
初めて彼氏ができる
一緒にいて楽しいし自分と仲良くなりたいといった思いが伝わってきてとてもうれしかった
この時の交流が楽しすぎたためこれを基準に相手からの好意を測ろうとしてしまっている
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20
別でチームで行っていたものが成功した
先生にも認められたり自分でも心の底からいいものができたと思えた
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19
チームでやっているものがうまくいかない
好きな学部に行けて自分なりに頑張っていたが自分に合わないのではないかと思った
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18
初恋の人に告白して振られた
元々その人に別の好きな人がいることは知っていたが諦めきれずにずるずると思いを寄せていたのを断ち切った
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17
親友が出来た
本気で仲がいいと言える友人に出会えてうれしかった
大事にしようと決心した
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14
初めて本気で好きな人が出来た
自分の気持ちを理解してくれたり、自分のコンプレックスを否定せず受け入れてくれた
自分を肯定して守ってくれると思える人が好き
この時好きになった人の外見が好みになった
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13
いじられキャラが嫌になる
いじられキャラになってしまいなじられることが多くなって辛い
人と一緒にいるより一人の方が楽しいし気が楽だし傷つかなくていい
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12
好きなものを否定された
向こうにも似たような趣味があるのに人数差で押し切ってこっちを馬鹿にするかのようにそのコンテンツも否定され悲しかった
好きなものは人と共有するべきでない
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10
女子の派閥争いを体験
自分はそんなこと考えていなかったがみんなそれを当たり前に受け入れているので怖かった
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「彼氏からの棘のある言い方をどう対処したらいいのか」への回答
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くすのき さん、ご相談をよせてくださりありがとうございます。臨床心理士・公認心理師の小野寺です。
パートナーの棘のある発言に傷ついていらっしゃるのですね。
ご相談を拝読して、パートナーはかなり甘え下手である印象を受けました。
「そばにいてくれること」が くすのき さんを好きな理由であるとのことですね。これを逆に考えると、他の人はそばにいてくれないということになります。おそらくパートナーは感情表現や自己表現があまり上手ではないのでしょう。それゆえ人が離れていくことも少なからずありそうです。
それでも居続けてくれる人はパートナーにとっては表現の下手さを気にしないでもいい相手であり、そんな他者にどんどん依存していくのでしょう。依存は甘えの一つです。パートナーは「感情表現や自己表現を改善する必要がない」と甘え、どんどんエスカレートしているのだと考えられます。それが くすのき さんには「棘のある言い方」に感じられるのでしょう。
つまり、パートナーが「棘のある言い方」を くすのき さんにするのは、 くすのき さんに甘えているからなのだと思います。
今回ご相談くださった【タイトル】は「彼氏からの棘のある言い方をどう対処したらいいのか」でしたね。
しかし、 くすのき さんに甘えるのを止めるにはどうしたらいいか、少なくともより建設的な甘え方にするにはどうしたらいいかは極めてパートナー側の課題であろうと思います。ゆえに くすのき さんが「どう対処したらいいのか」を考えるテーマではないように思うのです。
極端かもしれませんが、パートナーの「棘のある発言」を「身体的な暴力」に例えると「 くすのき さんが考えるテーマではない」ことが分かりやすくなるでしょうか。
厳密に言えば、パートナーの「棘のある発言」に対して くすのき さんが取りうる対処方法はあるかもしれません。しかし、それはパートナーから繰り返される「身体的な暴力」に対して「動体視力を鍛えて避けましょう」「筋肉を鍛えてガードしましょう」とアドバイスするようなものです。
「棘のある発言」に対してこのような対処をする合理性を私は感じません。そういう意味で「 くすのき さんが考えるテーマではない」と私は思うのです。
おそらく考えるべきは、パートナーの棘のある言い方に対してどう対処したらいいのかではなく、パートナーとの関係をどうしたらいいかなのではないでしょうか。
相手が変わらずとも一緒にいたいのかを考えることが大事
パートナーとの関係を考える上で、まずハッキリと申し上げておく必要があることがあります。
「自分の被害者意識が強すぎるのか」とのことですが、これは明らかに誤解があります。
「誰かがいる場所で くすのき さんの発言にだけ突っかかってくるような言い方や、否定的な言い方をする」のは、明らかに他人と くすのき さんを差別した態度です。自分のことを卑下するような態度を取られて傷つかない人はいません。
「周りに付き合っていることを秘密にしている」こともそうです。お互い納得した上だったり、何かしらの理解できる事情があれば話は別ですが、自分の存在を隠されることは屈辱的なことです。
「自分のあたりまえを押し付けてきており遊んでいて窮屈」と感じるくらい くすのき さんの考えを反映してくれないパートナーの態度もまた、加害的な振る舞いと言わざるを得ません。
これだけのことがあるのですから、「被害者意識が強すぎる」だなんてことは決してありません。傷ついて当然のことをされていると思います。まずはその点を明確にしておいてくださればと思います。
上記を前提としたうえで、「自分を傷つける人と一緒にいることは自分を大切にすることにつながるのか」を考える必要があるでしょう。
世の中には、たとえ自分を傷つける相手でも一緒にいることを選択する人がいます。
「自分がいないとこの人はどうしようもなくなる」と考える人もいますし、暴力的な振る舞いに愛を感じる人もいます。恋愛は双方の合意があれば、他人がとやかく言う権利などありません。先ほど挙げた例で言えば、動体視力を鍛えたり、筋トレしてまで一緒にいたいと思うパートナーもいるのです。ですから くすのき さんだって、パートナーの言動に棘を感じても、それでも一緒にいたいと思うこともあるかもしれません。それはそれで全く問題はありません。
しかし、繰り返すようにパートナーの棘がある発言の背景には くすのき さんへの甘えがあり、甘え方をどうこうするのはパートナーの課題です。要は くすのき さんにはどうこうできない話なのであり、パートナーによほどのことがない限り、今の関係は続いていくだろうということです。
考えていただきたいのは「たとえパートナーがこれからも変わらなかったとしても、それでも一緒にいたいかどうか」ということなのです。
もし、この点を冷静に考えて「変わらないのなら一緒にいたくない」との結論に至ったとしたら、「正直自分で相当傷ついているので別れることも視野に入れているがその判断をいつ下せばいいか」に関しても見えてくることがあると思います。
今日も、明日も、1年後も、パートナーの言動に変化がないのだとしたら、私は くすのき さんが傷つく時間を一日でも短くしてほしいなと願います。
他人を「変える」ことはできなくても「影響を与える」ことならできる
もちろん、今のパートナーは くすのき さんにとっては「初めて彼氏」とのことでしょうし、楽しい時間を過ごした相手だろうと思います。ゆえにそう簡単に「別れる」ことを選べないのかもしれません。それに くすのき さんにパートナーを「変える」ことができずとも、何かしら「影響を与える」ことならできるかもしれません。
もし少しでも「パートナーは変わらないかもしれないけど、今すぐに『別れる』と決め切れられない」との気持ちがあるのなら、パートナーが自分の甘えの下手さに気づいてくれることを信じて、 くすのき さんの気持ちをパートナーに伝えることは意味のあることでしょう。
「彼に棘のある言い方は嫌だと言いたいがどうやって伝えるべきなのか(わからない)」とのことでしたが、 くすのき さんにとって、それは特に難しいことではありません。なぜなら、ここで私に教えてくださったことをそのままお伝えになればいいからです。
「とても大事な話がある」と伝え、カフェで待ち合わせをして以下のように伝えるのはどうでしょうか。少し長くなりますが、例として記載させてもらいますね。
「元々あなたがネガティブなことをいう人だと分かっていたけど、一緒にいて楽しいし自分と仲良くなりたいって思いが伝わってきてとてもうれしかったからお付き合いしようと思えたんだ。
けど、最近は私への発言に優しさが見られないように感じるんだ。付き合う前は私をかばうような発言もあったからこそ、今こうなっているのがとても悲しい。
もしこのままの状態が続くなら、付き合っている意味があるのかな?って思っちゃうこともあるし、あなたに何か言っても否定されるんじゃないかって思うと怖くて言いたいことも言えないこともあるよ。
付き合っているから素の自分を出してくれているのかもしれないし、就活でストレスが溜まってそうなってしまっているのかもしれないけど、このままだと一緒にいてつらいから棘のある言い方は止めて欲しいなって思ってるんだ」
こんな感じで伝えるのはどうでしょうか?
上記はほとんど くすのき さんが書いてくださったことをコピーペーストして作成したものです。それだけすでに くすのき さんはしっかりとパートナーへの気持ちが整理できています。それをただまとめて伝えれば、きっと くすのき さんの思いは伝わるはずです。
繰り返しになってしまいますが、思いが伝わったからといってパートナーが「変わる」かどうかはこちらには分かりません。しかし、「影響を与える」ことはできると思います。少しでもパートナーのことを信じてみたい場合には、たとえ影響しか与えられなくとも、棘のある発言は止めてもらいたい気持ちを伝える価値は十分にあるのではないでしょうか。応援しています。
以上、パートナーの くすのき さんに対する「棘のある言い方」について考えてきました。
きっと彼は くすのき さんに甘えているのだと思います。しかしその甘え方がとても下手なんだと思います。だからそれが「棘のある言い方」になっているのでしょう。
でもこの甘え方の下手さはパートナーの課題です。 くすのき さんにはどうすることもできません。
しかし、何かしら気持ちを伝えることは大事です。 くすのき さんはすでにパートナーへの気持ちに整理はついているようですので、パートナーを信じてみたいという考えがある場合、ぜひその気持ちを伝えてみてください。
パートナーが くすのき さんの真剣な気持ちをくみ取って、優しいパートナーに変わってくれることを祈っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。