10年近く付き合った元カレと体だけの関係が続いていて自己肯定感がない

2023.02.15 Wed

「10年近く付き合った元カレと体だけの関係が続いていて自己肯定感がない」の相談内容詳細

相談者
相談者 octopus
いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
10年近く付き合って別れを告げてきた彼と、体だけの関係が続いている。
「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
悲しみ50%怒り20%絶望感90%
「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
結果としてひとりの人間として愛されることはなく、女性の体で生きているという面だけで関係を保っているこの状況に悲しみを覚える。自分を肯定する要素が「仕事」しかなくなってしまい、(というかそれしか見当たらなくなってしまい)「仕事」に関しての一喜一憂で振り回されるのに疲れた。嬉しいことがあっても不安感や孤独感が常に付き纏い、喜び方が分からなくなってしまった。

付き合っていた間もそこまで大事にされていなかったので、別れたら別々の人生を歩むのだろうなと思っていた。一番なりたくない関係になってしまった。結婚すれば必ず幸せになるわけではないと思っているつもりでもすぐそばにパートナーがいる生活を送っている人たちがえらく眩しい。辛いことがあってもひとりで耐え続けなくてはならないこの状況に疲弊してしまった。友達がいないわけではないが、性的な内容なので全てを話すことができない。
いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
彼にも考えていることがあるのかもしれない。「体だけの関係である」とは思っていないのかもしれない。仕事が忙しくて、それどころではないのかもしれない。
いま専門家に聞いてみたいことは?
何年も「悲しい」という気持ちに支配される生活は普通なのでしょうか。眠る前に辛くて泣き出してしまうような日々を、みんなは耐えながら生きているのでしょうか。自分だけが被害者で、悲劇の主人公ではないことは分かってはいます。そう思わないようにしよう、と思い続けながら精神に矯正器具をつけている生活もしんどくなってきてしまいました。悲しみで体が動かなくなる日をなくしたいです。
年齢、性別、職業
アラサー女自営業
既往歴
--- 未回答 ---
悩みの内容の自由記述
--- 未回答 ---
相談者 octopus さんの自分史
  • 40歳まで

    • 31

      この関係性を続けようがやめようが、辛いことには変わりないので自分の思っていることを告げてから連絡が来なくなる

    • 31

      性的な要求を飲まないと突き放される

      ただただ悲しい

    • 31

      別れたはずの彼氏と体だけの関係が続く

      長い間付き合った関係のはずなのに、また性欲の捌け口にされるだけの人間になってしまったのかと絶望する 彼から連絡がきたとしても、自分からこの関係を切らなきゃいけないのに本当のひとりぼっちになることが怖い

  • 30歳まで

    • 30

      フリーランスで働きはじめる

      仕事と並行に続けていた創作活動一本で生活することにした SNSを見ると他人の活躍ばかりが目について毎日不安と焦りを感じる

    • 30

      会社をやめる

      上司やチームメンバーの「家族」に関するエピソードを毎日聞くのが疲れた コミュニケーションがうまくとれず諦めてしまった

      他人の「パートナー」や「子供」に対する話題に対して目を逸らしたいと思ってしまう

    • 29

      10年近く付き合っていた彼氏にフラれる

      同級生が結婚して子供を産んだりしている中で、結婚するのかもしれないと思っていた相手に30手前でフラれてしまいさらに家族への憧れが強まる 「彼の人生にとって不必要な人間」になってしまったことが悲しい

  • 20歳まで

    • 17

      痴漢にあう

      自分がただ生きているだけなのに、他人の性欲の捌け口にしてもいいと判断されたことが悔しくて、誰も助けてくれなかったのが悲しかった

      中年男性と接したり、満員電車に乗るのが苦手になった その後も頻繁ではないが痴漢や露出狂にあったとき、必ず自分の対処の仕方を反省してしまったりするので悔しい

    • 13

      両親が離婚する

      「普通の家族」でいたはずなのに、家族同士であっても離れざるを得ないほどの関係までになってしまうのかと驚いた

      結婚に対する願望はなかったはずなのに、「家族がいること」に対して無意識のうちに強い憧れを覚えてしまっている

    • 12

      両親の喧嘩を止めて父親に殴られる

      「大人なのに?!」という悲しみよりも唖然としてしまった気持ちのほうが強かった なぜ母には手を出さず大きな声で怒鳴りつけるだけなのに私には手を出したのか疑問だった

    • 11

      父親が引きこもりはじめる

      仕事もせずずっと家にこもって、ドアの開ける音や食器の重なる音を立てるとすぐに怒られたり、機嫌が悪くなるので顔色を伺いながら生活しているのがしんどかった

      大きな音が怖い

※ プライバシー保護のため、ご質問の一部を編集部で変更している場合がございます。

「10年近く付き合った元カレと体だけの関係が続いていて自己肯定感がない」への回答

  • 回答したカウンセラー

    松原 なち

    臨床心理士/公認心理師 松原 なち

    octopus さん、ご相談ありがとうございます。臨床心理士・公認心理師の松原なちです。

    ご友人にも話しづらい内容であるにも関わらず、今回勇気を出してお伝えくださったことに感謝しています。これからのお話が、 octopus さんのお気持ちを少しでも楽にさせるものであれば嬉しいです。

    拝見して、 octopus さんの生活には今まで辛いことや悲しいことが重なりすぎたため、 octopus さんの心が悲鳴を上げているように私は感じました。

    とくに印象に残ったのは、【聞いてみたいこと】に書かれていた「精神の矯正器具をつけている」という表現です。この矯正器具は、おそらく「ご自身の感情への恐れ」が生み出しているのではないかと私は考えています。

    「感情への恐れ」とはどういうことか、精神の矯正器具を外すにはどうすればいいのか、少しずつ説明していきますね。

    大切な人を失った悲しみが大きすぎたときに起こること

    まずは、 octopus さんに生じている感情について一緒に紐解いていきたいと思います。

    自分史に書いていただいたように、 octopus さんは「自分の思っていたことを(彼に)告げた」のですよね。ひとりになってしまうかもしれない怖さを感じながら「彼」に思いを伝えるのは、とても大変なことでしたよね。 octopus さんはこの関係を「彼」と続けるのはもう耐えられないからこそ、今までどうしても伝えることのできなかった、「辛い」という気持ちを「彼」に告げたのだと思います。

    しかし、今の octopus さんを追い詰めているのは「彼との関係」だけではありません。

    octopus さんを追い詰めているものの一つとして、「悲しさに「支配」されているような状態がこれからも続くのではないだろうか」という不安も大きいように思いました。

    「彼との関係」で感じる辛さだけでなく、膨らんでいく不安もあいまって、 octopus さんが押しつぶされているのではないでしょうか。

    絶望感に「精神の矯正器具」をつけると、何も感じることができなくなる場合もあると思うのですが、そんな中でも octopus さんはご自身の悲しさや苦しさを感じ取っていらっしゃいます。

    これは推測ですが、 octopus さんは創作活動をお仕事にされているだけあって、元々ご自身の思考や感情への洞察が深い感受性の豊かな方なのだと思います。

    ご自身の感情に気づくというのはときにとても難しいですが、ご自身の心を守る上でとても大切なことです。

    ただその一方で、【聞いてみたいこと】に書かれているように、そういった悲しさや苦しさが”被害者意識“であり過剰な感情であるようにも感じていらっしゃるのですね。

    octopus さん、”被害者である”と感じるということは、”ひどく傷ついてきた”ということでもあります。 octopus さんの傷つきは、 octopus さんしかわからない、大切な octopus さんのお気持ちです。

    その傷つきの度合いは他人と比べられるものではありません。

    octopus さんは自分史に書かれていましたね。

    お父様に手をあげられたことも、痴漢被害を受けたことも、「彼」から性的な欲求の捌け口として扱われたこともある。

    こういった出来事を経験して、傷つかない人などまずいません。

    多くの傷つきを抱える方がそうであるように、 octopus さんの中にもまた、怒りや悔しさ、無力感などのやり切れない気持ちが眠っているのかもしれません。

    10年近くお付き合いしてきて、結婚も考えていたパートナーから別れを告げられるという出来事は、あまりに大きすぎてすぐに受け止められることではないし、それは octopus さんにとってその「彼」が心から大切な存在だったということをあらわしているように思います。

    愛情を注いでいた方とお別れするという出来事は、心理学的には対象喪失と呼ばれ、気持ちの落ち込みや強烈な悲しさを引き起こすきっかけとなります。

    もしかすると octopus さんの心の中では、「彼」に別れを告げられたときに、既に「彼」を失っているのかもしれません。

    出来事に対する考えに書いてくださっているように、大事にされていないように感じていた「彼」。

    そのような「彼」の態度はわかっていたけれども、10年近くパートナーという関係を続けてきた octopus さん。

    関係を終わりにしたくないという思いも多々おありだったと思います。

    だからこそ、その「彼」から別れを告げられるという出来事は、受け入れがたいくらいの衝撃を octopus さんにもたらした。その衝撃や悲しみがあまりに大きいもので、かつてお付き合いをしていたときの「彼」を失いたくなかった。

    きっと octopus さんの中にはそのような思いもおありなのでは、と想像しています。

    だから「自分から関係を切らなきゃいけない」と思う一方で、ひとりになりたくないとも思い「彼」に体を求められたら応じていたのではないでしょうか。

    もしかすると、 octopus さんはなかなか自分から関係を切ることができない、とご自身を責めていらっしゃったかもしれないとも想像しています。

    私はこう思います。 octopus さんは、引き裂かれたようなお気持ちをずっと抱えていらっしゃったから、悲しみに支配されていたから、自ら関係を切るという行動をとることが難しかった。それは octopus さんのせいではないですし、ましてや octopus さんの意志が弱いからということもありません。

    大切な人を失ったことからくる強烈な感情は時間が経てばおさまってきます。

    最初心の器におさまりきらずに暴れていただけの悲しさや苦しさが、少しずつ心の中に居場所を見つけて、 octopus さんの一部になっていきます。このプロセスは、人によっては何年もかかることもありますが、 octopus さんは今も徐々に変わっていっています。

    少しでも変わっているからこそ、ご自身の辛い思いを「彼」に伝えることができたと捉えることもできるかもしれません。

    ここまでの文章をご覧になって、 octopus さんは“そうは言っても、悲しみは襲ってくるし、夜になると泣いてしまうことも続いている。”どうすれば悲しみで動けなくなることがなくなるの?”と思われているでしょうか。

    それが一番お聞きになりたいことだと思いますし、そのご質問はもっともだと思います。

    ここで少し考えてみてください。感情に支配されないようになるというのは、どういうことなのか。

    例え話をしますね。今、 octopus さんは小さな船に乗って荒波を航海しているとします。この波が感情です。波は大きくなったり小さくなったりを繰り返します。 octopus さんは波を小さくすることはできませんが、船が沈まないため、何らかの目的地に向かうために舵を取ることができます。感情に支配されている時というのは、波に流されているだけで、ご自身で舵を取ることができていません。一方で感情に支配されていない時は、波の大きさは変わらなくても、ご自身で舵を取ることができています。

    ポイントは、“感情をなくすことは難しい”“感情の起伏はあっても大丈夫”ということです。強い感情があるけれども、同時にそれに支配されないということも可能なのです。

    そうなるために必要なのはご自身の感情に気づくことです。

    この相談文からだけでも、 octopus さんの中には、様々な気持ちがぐちゃぐちゃになっていることが伺えます。

    これは私の印象ですが、 octopus さんの中には悲しさだけでなく、同時に今後に関する不安、自分や他者への怒り、自分や他者への期待、無力感、悔しさなどもおありのように感じます。

    それに加えて、愛情や小さな嬉しさも感じていらっしゃるように思います。

    どんなお気持ちも、一つ残らず octopus さんの大事なお気持ちです。

    どんなお気持ちも、それが生じる理由がある、もっともなお気持ちです。

    もしかして、「言っていることはわかったけれど、怒りの感情は怖いから、感じたくない」と思われますか?

    実は、この特定の感情への恐れこそ、 octopus さんの「精神の矯正器具」となっている可能性が高いのです。

    精神の矯正器具を外す方法は「メモ」

    実は怒りも、生きていく上で欠かせない、自分を守る上で大事な感情です。

    しかし、誰かへの怒りをためこんで発散しないと、それはだんだん自分の心に向かっていき、そのうち自分自身を攻撃してエネルギーを奪っていくことになります。

    怒りに気づいていけば、それを発散することもできるようになってきます。

    波のように押し寄せてくる色々なお気持ちに気づき、矯正器具を外す方法としては、例えばこのような方法があります。もしできそうであれば、試してみてくださいね。

    ・悲しさや辛さで動けないときに

    “今の気持ちや頭に浮かぶ考えを可能な限り紙やスマホに書き出す”ことが良いかもしれません。人によっては、スマホなどの録音機能を使って記録する方が合っている人もいます。

    ご自身の感情に気づいていく上では気持ちや考えを言葉で残しておくことが非常に有効です。感情に圧倒されているまさにそのときは難しくても、少し気持ちが落ち着いたときであればご自身の気持ちや考えを冷静に眺めることができることも少なくありません。

    また、辛さを言葉にするだけでも少し気持ちが軽くなる効果がありますので、これは辛い時間をしのぐための方法としても試してみてもらえると良いかな、と思います。

    ・日常生活で

    感情日記をつけてみましょう。これは日々の生活の中で、気持ちが少しでも動いた場面をノートやスマホなどにメモをするという方法です。

    メモには「出来事」「その時の感情(例、「イライラする」)」「その時頭に浮かんだ思考(例、「こう思わない方がいい」)」「その時の行動(例、「物に八つ当たりする」)を書きましょう。

    メモはその都度書いても、気が向いたときに書いても大丈夫です。ご自身が心地よいやり方を探してみてください。

    メモをつけていくと、ご自身の感じ方の傾向について理解を深めることができます。

    感情の欄に絶望感が90%と書かれていますが、絶望感というのは“今の状況や状態が悪い”ことに加えて、良い未来をイメージできないときに抱く感情です。もし octopus さんが、今後気持ちが楽になるイメージを持つことができて、わずかでも前に進んでいるような感覚を得られていれば、今の状況が大きく変わらないとしても絶望感は弱まっていきます。

    今回お伝えした「感情の矯正器具」を外すヒントによって、 octopus さんの心が少しでも楽になるようお手伝いができれば嬉しいです。

    感情はときに怖いものです。

    それでも、正体がわかれば乗りこなせるようになってきます。

    octopus さんが、ご自身の手に舵を取り戻せますように。

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