「ありのままの自分を受け止められない。自分の認知は歪んでいますか?」の相談内容詳細
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いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
- 最近良く自己概念に考えているのですが、短所はたくさん思いつきますが、長所はあまり分かりません。簡潔にいうと自分がどういう人間かよく分かりません。昔は凝り固まった認知思考。「べき思考」「白か黒か」という感じだったのですが、今はそうでもありません。他に私が現在感じてることを言いますと、今まで福祉関係で仕事をしていましたが「人と違っていい」ということを学んでからは、果たしてそうだろうか?というマインドになってしまいました。例を挙げると今の日本の社会は障がいによる差別をなくそう!SDGSとかジェンダー平等とか言われるようになってきましたが、きれい事にしか思えません。まだまだ様々な理由で排除されている状況はあるかと思います。
- 「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
- 怒り60%、悲しみ40%
- 「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
- 今の自分について考えてみると、人間関係とかは昔ほど苦ではないのですが、雑談ができません。仕事中は仕事に関することは普通に話せますが、どうしてもこんなことを話していいのか、嫌われやしないかと思ってしまうのです。ですので昼食も一人、仕事が終わって帰るのもいつも一人です。自信がないかもしれませんが何を話せばいいのかが分かりません。今はコロナ禍で職場で行きませんが、飲み会とかは本当に苦痛です。
- いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
- 相手から話しかければ話せるので、別に自分から話さなければいいかとは思いますが、何か話さなくちゃと思ってしまいます。
- いま専門家に聞いてみたいことは?
- 認知歪んでますか?自分の考え方を変えて、ありのままの自分を受け入れたいです。
- 年齢、性別、職業
- 52歳、男、福祉施設職員
- 既往歴
- ないです。
- 悩みの内容の自由記述
- 得に苦手な部分や、ネガティブな部分の自分を受け止められません。
自分史はまだありません。
※ プライバシー保護のため、ご質問の一部を編集部で変更している場合がございます。
「ありのままの自分を受け止められない。自分の認知は歪んでいますか?」への回答
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とらん さん、ご相談をよせてくださりありがとうございます。臨床心理士・公認心理師の小野寺です。
とらん さんはご自身の認知が歪んでいるように思われるのですね。きっとそんな自分を受け止めることができず、自信もなく、他人から「嫌われやしないかと思ってしまう」ためにお一人で過ごすことも多くなってしまっているのでしょう。
自分史も拝見しました。非公開ですので詳細は避けますが、上記の状態であることも自己肯定感が下がる要因の一つになっているのではないかと想像します。しんどい思いをされておられることでしょう。
今回、【聞いてみたいこと】に「認知歪んでますか?自分の考え方を変えて、ありのままの自分を受け入れたいです」とご記載くださいましたので、この点を考えていくことで、 とらん さんのしんどい思いを少しでも軽くできないかを検討していきたいと思います。
【聞いてみたいこと】の内容から、 とらん さんは
①自分の認知は歪んでいるかもしれない。
②歪んでいるのなら、それを治さないとありのままの自分を受け入れることができない。
の二つのお気持ちがあるように思えました。以下、この二つについて検討していきましょう。
始めに①の「自分の認知は歪んでいるかもしれない」ですが、 とらん さんはご自身のどんなところから「自分の認知は歪んでいる」と思われましたか? SDGSやジェンダー平等に対して「きれい事」としか思えないところでしょうか? それとも何を話せばいいのかが分からないのに「何か話さなくちゃ」と思ってしまうところでしょうか?
いずれにせよ、私は とらん さんの認知が歪んでいるとは思いません。 とらん さんのように「まだまだ様々な理由で排除されている状況はある」と考えればSDGSやジェンダー平等も「きれい事」と思えるでしょうし、何を話せばいいのかが分からない理由が「自信がないから」なのであれば、何とか話せるようになって「自信がある」と思えるようになりたいと考えるでしょう。いずれもごくごく普通の考え方だと思います。
そもそもこの世に歪んでいる認知なんてものはないのです。いわゆる「認知の歪み」はネットスラングのようなもので、学術的には