「正しく生きるために我慢し続けていたが限界が近いように感じる。抑え続けるためにはどうしたらいいか」の相談内容詳細
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いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
- 環境変化に伴い家族との交流が少し増えたことに伴い母や妹から生活や態度について言われることが増えた。母は感謝をしなさい。料理をしなさい。掃除をしなさい。生きやすくするために努力をしなさい。と言う。
妹は努力は必ず誰かが見てると言う。 - 「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
- 悲しみ70%、憤り30%、諦観10%。
- 「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
- 言ってることは正しいから反論できない。それはそれとしてハードルがとても高い。気力がないし、発達障害の診断を受けており察しが悪いため。ASDで聴覚過敏。できることはやってるつもりだから(つもりじゃ意味がないのは分かっているが)まだだめなのか、もっとやらなきゃいけないのかと絶望的な気持ちになる。感謝の言葉は言っている。職場でも。だがまだ足りないのか。もっと言わなきゃいけないのか。言うタイミングはどこか。何をどの程度こなしたらやったことになるのか。生きずらいのが当たり前だから生きやすいことにどんなメリットがあるのか理解できない。
努力は誰かが見てると言ったが信じられない。今までやってきたことはなかったことにされていると思う。 - いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
- 家族の将来を思ってのやさしさ。発達障害は恥ずかしいから普通に過ごすべきだ。お前ならできる。
- いま専門家に聞いてみたいことは?
- 正しい注意を正しく受け入れられるようになるためにはどうしたらいいか。
- 年齢、性別、職業
- 31歳、女性、会社員
- 既往歴
- --- 未回答 ---
- 悩みの内容の自由記述
- 些細な注意で声が出なくなる。エナジードリンクを飲んで無理やり出させる。
冷蔵庫に食べ物が詰められていることが恐い。そもそも家に食べ物がたくさんあることが落ち着かない。
眠るのが恐い。食べることが恐い。
思い込みなだけで気のせいでしょうか。病院に行った方がいいのでしょうか。
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27
ASDと診断される。
楽になれるのかと思った。
ずっとこの性質を考えている。
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26
職場からの要望による1ヶ月の休職。
言い出されるほどひどい自覚がなかったのでそこそこ驚いた。
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24
同僚からのいじめ。
いじめられたのは初めてではなかったけれど今までで一番きつかった。
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24
今の職場に就職。
流されるがままに。特別嬉しくもなかった。
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22
大学卒業。
何も考えずに済んで楽しかった生活が終わってしまった。
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19
大学入学。
独り暮らしが嬉しかった。
ひとりじゃないとだめ。無理。
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5
ボードに張られてる給食メニューを教えてと言われたので「からあげ」と読み上げたら怒られた。
意味が分からなかった。
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5
給食当番のときエプロンの蝶々結びができなかったので保育士に頼んだら自分でやれと怒られた。
関係はないだろうけど一番よく思い出すこと。
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4
何が起こったのか覚えていない。けど何かあってもしくはやって保育園の物置に泣きながら引きこもった。
泣いてたからたぶん悲しかった。
ほぼ同じことを今でもやる。
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3
保育園の昼寝時間。眠れなかったら怒られ廊下に布団ごと出された。
静かにしていたのに意味が分からなかった。
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「正しく生きるために我慢し続けていたが限界が近いように感じる。抑え続けるためにはどうしたらいいか」への回答
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ヒサト さん、ご相談をよせてくださりありがとうございます。臨床心理士・公認心理師の小野寺です。
お母さまや妹さんから色々「正論」を言われるのでなんとか言われた通りにしたいのですが、 ヒサト さんにとってはそれがハードルの高いものになっているのですね。家族の言っていることに応えたくとも応えられないことに対して「限界が近い」と感じるほど、とても辛い思いをなさっておられるのだと思います。
そんな ヒサト さんの聞いてみたいことは「正しい注意を正しく受け入れられるようになるためにはどうしたらいいか」なのですね。
確かに受け入れられるようになり、 ヒサト さんがこれ以上我慢する必要がなくなればきっと楽になれるでしょう。
しかし、はたしてお母さまや妹さんのおっしゃることは「正しい」のでしょうか。正しさには「内容の正しさ」に加え、「使い方の正しさ」もあります。いずれかが正しくないとき、その主張は正しくはありません。
受け入れるようになることを考える前に、「正しさ」について考えていきましょう。
正しさの成分
では、お母さまや妹さんのおっしゃることの「内容の正しさ」と「使い方の正しさ」の正しさを確認してみましょう。
結論から述べると、お二人のおっしゃっていることは内容は正しいと思います。しかし、使い方が明らかに間違いです。間違っているのだから、 ヒサト さんが受け入れられないのは当然です。受け入れるようになる必要もないと思います。
この結論に至った理由を順を追ってご説明させてください。まず「内容の正しさ」を確認してみます。
お母さまのおっしゃる「感謝をしなさい。料理をしなさい。掃除をしなさい。生きやすくするために努力をしなさい」についてですが、内容的にはすべて正しいと思います。
ノースカロライナ大学の社会心理学者サラ・アルゴ氏らが実施した研究(*1)によれば、感謝することでオキシトシンの分泌が活性化されることがわかっています。オキシトシンとはいわゆる「幸せホルモン」です。幸せである方が人生は生きやすいでしょうから、お母さまの言うことに間違いはないと思います。
料理をすることも掃除をすることも、クリエイティビティ(創造性)が発揮されるし、ちょっとした運動効果も期待できるので人生に色どりを与えてくれます。やはりお母さまの言うことに間違いはなさそうです。
妹さんのおっしゃる「努力は必ず誰かが見てる」も正しいと言えば正しいでしょう。「今日はこんなにたくさん頑張って料理を作った」とSNSで発信すれば、おそらく誰かしらは見てくれるはずです。
では、今度は「使い方の正しさ」についても確認していきます。
お母さまはなにゆえに「感謝をしなさい。料理をしなさい。掃除をしなさい。生きやすくするために努力をしなさい」とおっしゃったのでしょうか。想像するに ヒサト さんに