不妊治療が結果に繋がらない。自分に解決できないことで悩まない方法は?

2023.02.02 Thu

「不妊治療が結果に繋がらない。自分に解決できないことで悩まない方法は?」の相談内容詳細

相談者
相談者 ちか
いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
年単位で不妊治療中だが、なかなか結果に繋がらない。
ドクターから「同年代の人は通常であれば○回以内で結果が出る」と言われていた期間を越えてしまった
「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
悲しみ40%不安60%
「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
自分の頑張りが足りないという問題ではなく、運や確率にも左右されることだとわかっているが、受け入れられずに不安になって焦ってしまう。
自分より遅くに結婚した人が妊娠したときいて、素直におめでとうという気持ちと焦りがある。
30代前半だからまだ大丈夫と自分を落ち着かせようとするも、自分が不妊治療する事になると想像していなかったこともあり、子どもを含めた将来設計をしていたため、このまま子どもができなかったらどうしようととても不安になる。
もっと治療をすすめたらうまくいくのでは、という期待と、それでもうまくいかなかったらという恐怖がある。
いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
焦っているのがよくないのかもしれない
頑張ればなんとかできると思い込んでしまっている
他人の状況と比較してしまって、○○するのが普通、と思い込んでいるのがつらさの原因なのかもしれない
早く治療をすすめれば、原因がわかって妊娠につながるかもしれない
いま専門家に聞いてみたいことは?
自分の努力や頑張りだけでは解決できないことを受け入れ考え過ぎないようにするには、どのように物事をとらえていけばいいでしょうか。
悩むだけ時間の無駄とわかっていても、何かできるのではないか、改善できる点はないのかと考え、すぐに検索して調べようとしてしまいます。
自分で何かできる範囲を超えている出来事については、淡々と事実を受け入れられ対処できるようになりたいです。
年齢、性別、職業
--- 未回答 ---
既往歴
--- 未回答 ---
悩みの内容の自由記述
--- 未回答 ---
相談者 ちか さんの自分史
  • 30歳まで

    • 25

      再び就活。
      内定に繋がった。

      就職先が決まってほっとした。

      前年の反省を生かし、色々調べて書籍も買ったり自己分析や志望動機を作り上げ、他人にチェックしてもらう等できることは何でも手をつけてひたすら取り組んだ

    • 24

      就活失敗。
      はしにも棒にもひっかからず、達成感なし。
      同じクラスの人達はあっという間に決まって、成績よくない人達の方が先に決まっている?と思ってしまった

      いくつかすすんだ選考もあったものの、誰にも必要とされてない感覚と将来どうなるんだろうという不安でいっぱい

      頑張ってもどうしようもないときはどうすればいいんだろうという気持ちの整理がつけられない
      人と比べてしまう
      ○○できて当たり前、と思ってしまう

  • 20歳まで

    • 18

      大学受験。
      第一志望に合格

      試験当日もワクワクする感じで楽しく過ごせた
      合格は人づてに聞いたものの、とても嬉しかった

      頑張ればうまくいく、という成功体験ができてしまった

※ プライバシー保護のため、ご質問の一部を編集部で変更している場合がございます。

「不妊治療が結果に繋がらない。自分に解決できないことで悩まない方法は?」への回答

  • 回答したカウンセラー

    小野寺 リヒト

    臨床心理士/公認心理師 小野寺 リヒト

    ちか さん、ご相談をよせてくださりありがとうございます。臨床心理士・公認心理師の小野寺です。

    年単位で不妊治療に取り組んでおられるもののなかなか成就せず、その理由を「運や確率にも左右されるもの」と頭では理解できていても、気持ちが追い付かないということですね。不安や焦りを感じるとなると、それはとてもしんどいでしょうから「どのように物事をとらえていけばいいのか」とお悩みになるのももっともだと思います。

    ただ、 ちか さんがタイトルとして記入くださった「自分の努力や頑張りだけでは解決できないことに悩まないためには」に素直に答えるのが ちか さんのお役に立つのか、そのことをしばらく考えてみたのですが、私には「悩まないようになること」が正解だとは思えなかったのです。

    私には ちか さんが「自分の努力や頑張りだけでは解決できないこと」に悩んでおられるようには思えなかったからです。

    いやいや「何を言っているんだ。不妊治療は自分の努力や頑張りだけでは解決できないことじゃないか」と思われるかもしれませんね。

    確かに不妊治療は自分の努力や頑張りだけでは解決できないことだと思います。そこに異論はありません。まして ちか さんの努力や頑張りが足りないともまったく思いません。

    私が言いたいのは、「 ちか さんはただ純粋に、お子さんが欲しいと強く願っているのではないか」ということです。だから悩んでいるのではないか。だとしたら悩むのは当然ではないか。そう思うのです。

    私の勝手な予想ですが、他の「自分の努力や頑張りだけでは解決できないこと」であれば、 ちか さんはそれほど悩まなかっただろうし、仮に悩んだとしてもわざわざココロジーにご相談しようとまでは思わなかったんじゃないでしょうか?

    わかりやすく極端な例を挙げますが、年単位で宝くじを買っているのに一向に一等をとれない状況にいたとします。宝くじに当たることも、間違いなく「自分の努力や頑張りだけでは解決できないこと」のはずです。

    ですが仮に ちか さんが上記の状況に陥ったとしても、きっと「まぁそんなものだろう」と割り切れたのではないでしょうか。

    同じ「自分の努力や頑張りだけでは解決できないこと」にもかかわらず、宝くじは受け入れることができ、不妊治療は受け入れることができないのはなぜか。それはまだ見ぬ我が子を ちか さんは既に愛しているからなのではないでしょうか。

    「愛」とは、なにも目の前にいる特定の人物だけに向けられる感情ではありません。「子どもを含めた将来設計をしていた」とあるように、もうすでに ちか さんには「我が子にこんなことやあんなことをしてあげたい」といった思い入れがありますね。それこそがここで言う「愛」です。たとえまだ現実に見ることができていなくても、愛おしさを感じ、関わりたいと願う対象があるのなら、その対象に向けた感情は「愛」と呼べるものではないでしょうか。

    私には、 ちか さんに愛があるからこそ「この気持ちが叶えられなかったら」との不安や焦りを感じているように思えるのです。つまり、不安や焦りは、この愛情の片鱗なのではないでしょうか。

    だとするなら、ここで「悲しみ、不安、焦りを感じなくする」「淡々とした態度になる」「考え過ぎないようにする」を目指すことは、その愛情をも冷ますことになりかねはしないか?との懸念があります。

    人の感情には「逆説」があって、実は「感じないようにしよう」と蓋をすればするほどその感情が強くなる傾向があることが知られています。

    「運や確率にも左右されることだと」頭でわかっているにもかかわらず、「受け入れられずに不安になって焦ってしまう」ほど強くなっているのは、まさに「受け入れられず」ゆえなのです。

    でもよくよく考えてみると、まだ見ぬ我が子を愛していれば、愛する我が子と会えない悲しみ、不安、焦りを感じるのは当然です。そんな当然の感情に蓋をする必要はないのではないでしょうか。

    人の感情に「感じないようにしようとするほどその感情が強くなる」逆説があるということは、「受け入れると落ち着いていく」逆説もあるということです。

    「自分の努力や頑張りだけでは解決できないことに悩んでいるのではなく、子供に会えなくて悩んでいるんだ。そんなときに不安、焦りを感じるのは当然だ」と冷静に正確に認知することは、逆説的に不安や焦燥感を落ち着かせてくれると思います。

    私が冒頭に「悩まないようになること」が正解だとは思えないとお伝えした理由が少しでも伝わったなら幸いです。

    念のためお伝えしますが、今後の人生でもしも「もう不妊治療は諦めよう」との選択をとったとしても、それは「我が子への愛情はその程度だった」を意味するといったことは決してありません。こればっかりは運や確率に大きく左右されることですし、現実的に厳しいこともあるでしょう。いくら愛が大きかろうと、現実を動かす力には限界がありますものね。

    さて、「自分の努力や頑張りだけでは解決できないことに悩んでいるのではなく、子供に会えなくて悩んでいるんだ。そんなときに不安、焦りを感じるのは当然だ」と冷静に正確に認知することができ、不安や焦燥感が落ち着いていった後のお話も少しだけしたいと思います。

    月並みですが、やはり「ご自身をうんと労わってほしい」のです。

    不妊治療はお金や時間がかかりますよね。お身体や心にも多大な負担もかかりますよね。このような思いをしてまで我が子を愛することができている。そんな ちか さんのことを立派だと思わないではいられません。

    十分立派なことをなさっていると思います。どうしても結果が伴わないと「何かできるのではないか、改善できる点はないのか」と足りないところ探しを始めてしまうのですが、すでに十分すぎるほどです。だから少しくらいゆっくりご自身をケアしてほしいのです。

    好きなものを食べたり、エステに行ったり、美容院に行ったり、たまには家事・仕事をさぼったり。

    もしかしたらもうすでに定期的にそういう労わりの時間を確保されているかもしれませんね。

    けど、きっと今までは「悩んでもしょうがないことで悩んでいる」と自分を少し傷つけながら労わっていたはずです。私が「労わってほしい」とお願いしているのは「悩むくらい我が子を愛している」との思いを前提とした労わりです。

    自分のことを誇らしく思いながら労わるのは、きっと今までの労わりの癒し効果とは比べ物にならないものになるかと思いますよ。

    では最後に振り返ります。

    運や確率にも左右され、なかなか結果が出ないことで落ち着かない気持ちになることはとてもしんどいことだろうと想像します。何か行動を起こしたところで、その運や確率が上がる保証もありません。よけいに落ち着かなくなりますよね。

    しかし、 ちか さんの場合、単に「運や確率にも左右されること」「自分の努力や頑張りだけでは解決できないこと」だから不安や焦燥を感じているというよりも、我が子への愛があるからこそ不安や焦燥を感じているのだと思います。ならば「悩まないようになること」を目指すのではなく、その悩みを「愛ゆえに」との前提があってのものだとしっかりと自認する。そのことが逆に気持ちを落ち着かせる結果になるのではないでしょうか。そしてしっかりと、自分を労わることもお忘れなく。

    いつの日か ちか さんのお子さんに、 ちか さんの愛情が直接伝わることをお祈りしております。

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