「どうしたらネガティブな空想癖を止められるでしょうか?」の相談内容詳細
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いまストレスを感じている「出来事」を事実ベースで抜き出してみてね。
「いつ・どこで・誰が・何を」を意識するのがコツだよ。
- ネガティブな空想に浸ってしまいます。
割り振られた仕事がたまたま面倒な案件だった場合など、自分が割を食っているような気になります。
同僚のみんなも面倒な仕事を担当することはあると頭では理解しているのですが、ひとりで残業している時などは「なぜ私ばかり…」と自分だけが不幸な目にあっているような気持ちになります。
実際にそういった事が起こっているとき以外にも、イラついている時や落ち込んでいる時に「自分が損な役割になる」という空想を度々してしまいます。
また、注意された後などは、相手を言い負かすようなことを空想します。
業務Aに関して注意をされたとき、反省しようと思いつつも「でも、〇〇さんだって業務Bのときちゃんと出来てなかったですよね?仕方ないから私が引き受けたんですけど?」などその場で関係ないことを持ち出して揚げ足取りをするようなことを考えてしまいます。
職場の同僚を嫌っているわけではなく、普段からできるだけ丁寧な態度を取ろうと心がけているのですが、注意されたときなどは空想の中で皮肉を言ってしまいます。
実際に注意された時以外にも、イライラしている時についこのようなことをイメージしてしまいます。
仕事中の他にも映画鑑賞や読書をしている時にもふと考えてしまい、集中できなくなることがあります。 - 「1」についての「感情」を%で表現してみてね。合計で100%にならなくても大丈夫。直感で書いてみよう。
- 情けなさ50%、罪悪感30%、止められないのではないかという不安30%、イラつき20%
- 「1」について浮かんでいる「考え」を教えてね。
- 一種の自傷行為や自慰行為なのかと思います。
誰にでも忙しい時や理不尽を感じる仕事はあるのに、自分のことばかり考えてしまいます。
結局「かわいそうな自分が可愛い」と感じていることに気づき、情けなくなりました。
私には被害者願望のような欲があり、「自分が損な役割になる」という空想=「周囲の人が私に対して引け目を感じている」という状況を空想して溜飲を下げているように思います。
注意された時は自分が悪いと分かっていても、プライドが高いためにイラつきや反発も感じて言い返したくなるのだと思います。
趣味の時間にもそういったことが頭に浮かび、結局リフレッシュできないことがありイラつきます。
自分のことばかり気にしていることが嫌になります。 - いろんな視点から捉えるために、上記の回答の「別の可能性」を考えてみよう。
- 自分が傷つくことに耽溺していても、体調不良にならないよう健康管理をしており、仕事を休んだりはしていません。
同僚が忙しいときは仕事を代わりに引き受けに行ったり、チームの仕事が滞らないよう気を付けているので、行動で見れば自己中心的な行動には及んでいないと思います。 - いま専門家に聞いてみたいことは?
- どうしたらこのような空想癖を止める(減らす)ことができるでしょうか?
- 年齢、性別、職業
- 33歳 男性 会社員
- 既往歴
- うつ病(6年前~4年前にかけて)
- 悩みの内容の自由記述
- --- 未回答 ---
自分史はまだありません。
※ プライバシー保護のため、ご質問の一部を編集部で変更している場合がございます。
「どうしたらネガティブな空想癖を止められるでしょうか?」への回答
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tokumei さん、こんにちは。臨床心理士の浅井です。
ネガティブな空想に引っ張られてせっかくの趣味の時間も楽しめなくなってしまうのは困りものですね。今回は tokumei さんのお悩みが軽くなるように一緒に考えていきたいと思います。
最初に結論からまとめます。 tokumei さんのお寄せくださった相談内容をじーっと眺めていたところ「空想癖を止める必要はない」ように感じました。
「どうしたら空想癖を止めることができるか」と相談しているのに何言っとんねんと思われるかもしれませんね、そこを堪えてちょっとだけお付き合いくださると嬉しいです。
まず大前提として、空想そのものは問題とは言えません。想像する内容が事実ではなく、自分の心の内にだけ生じているものだとはっきり認識できているのが空想の特徴です。
似た言葉に「妄想」があります。妄想は学術的には「明らかな反証があっても確信が保持される誤った信念」のことを指します。わりとごっちゃにされがちな言葉ですが「事実とは異なるその想像を本当に信じているか」が一つの基準と言えそうです。
その意味で tokumei さんの言葉の使い方は正確です。「自分だけが不幸な目にあっている“ような”気持ちになる」「相手を言い負かす“ような”ことを空想する」など「〜のような」と言う言葉の使い方からも、事実とは異なる空想だという線引きができているのがわかります。
tokumei さんの場合、空想によって不満感をなだめたり、相手を言い負かすようなことを空想の中で済ませ実際の人間関係に不和を起こさないようにできていたりと、空想に助けられている場面も多いようです。そのため「空想癖を止めよう」と思ってもなかなかうまくいきません。なぜなら空想には tokumei さんの現実適応を助けるという機能的な側面もあるからです。