「人と話したり愚痴を聞いてると疲れる」
「疲れない話の聞き方ってないのかな」
そんなふうに思ったことはないかな。
実は、人の話を聞いて疲れを感じるときは、話そのものではなく、他の部分で疲労していることが多いんだ。
「傾聴力」なんて言葉が流行して、人の話を聞くことの大切さが強調されている世の中だからこそ、疲れない話の聞き方ができるようになれたらいいよね。
それじゃあ今回は人の話を聞くと疲れてしまう理由について、心理学的な背景を踏まえて解説していくね。
目次
話を聞いて疲れる理由
先回りして考えてしまう
物事を先回りして考えるのが得意な人は、人の話を聞くときにも先回りして考えすぎてしまって疲労してしまうことがあるよ。
「アドバイスしたら嫌がられるかな」
「これって相談? それとも愚痴?」
「こう言ったらどう思われるだろう」
など先回りしていくつものパターンを想像すると、脳に大きな負担がかかって疲れやすくなってしまうんだ。
相手の役に立とうとしてしまう
相手の顔色や気分を伺って「何か役に立つアドバイスをしなきゃ」と考えがちな人も、人の話を聞くと疲れやすいタイプかもしれないね。
相手のことを考えて有益なアドバイスをしてあげたいという思いやりの気持ちが、自分自身を疲弊させてしまうことがあるんだ。
相手の役に立たなきゃ、という気持ちは場合によっては
「こんなに親身に聞いてあげてるのに」
「なんでアドバイスしてあげてるのに聞かないんだろう」
と不満にも繋がってしまうことがあるよ。
「あなたのためを思って」と考えるとき、人は視野が狭くなりがちなんだ。
共感しすぎてしまう
人の話を聞いたときに「役に立たなきゃいけない感じがする」「自分のことのように感じてしまう」など共感しすぎてしまうのも、疲れの要因になるんだ。
人の話に強く影響を受ける人は「自他境界(バウンダリー)」が揺らいでいることが多いよ。自他境界とは自分と他人を違う存在だと区別する認識のことなんだ。
相手の問題をまるで自分の問題のように感じてしまうときは注意が必要かもしれないね。
自分の中に浮かぶ言葉ばかりを聞いている
人の話を聞いていて疲れやすいときには、実は目の前の人の話をちゃんと聞けていないことが多いんだ。
こう言われると「自分は相手の話をしっかり聞いているのになんで?」と思うかもしれないね。わかりやすく解説するために下に人の話を聞いているとき浮かびやすい言葉や考えをまとめてみたよ。
「前にも同じようなこと言ってたな」
「どんなアドバイスをしよう」
「結局なにが言いたいんだろう」
「いつ終わるのかな」
「いいアドバイスを思いついた。どうやって言おう」
相手の話を聞いているつもりでも、上のような「相手の話に伴って生じた自分の気持ち」ばかりを聞いてしまい、実際にはうまく相手の話が聞けない、ということが起きるんだ。
「前にも同じようなこと言ってたな」など決めつけてしまう考え方は、その決めつけに基づいたあまり意味のないアドバイスにも繋がりやすいよ。
意味のないアドバイスは相手に聞き入れてもらえないだろうし、アドバイスを受け入れてもらえなかったことに対して不満も生じやすいなど、マイナスのサイクルに陥ってしまいやすいんだ。
人の話を聞いても疲れないための対策
人の話を聞くとき「役に立つアドバイスをする」ことを前提に考えてしまうと、お互いに不満の残るコミュニケーションになってしまうことが多いよ。
人はそれぞれ違う環境や経験の上に生きているから、アドバイスを受けて簡単に改善する悩みというのはほとんどないんだ。実際、自分が悩みを相談したときに受けたアドバイスに「そんな簡単にできたら苦労しない」「なにもわかってない」と感じたことのある人もいるんじゃないかな。
お互いが不満を溜め込まず、かつ疲れない話の聞き方の代表的なものに「傾聴」があるよ。傾聴技法についてはココロジーでも詳しくまとめているから、ぜひ見てみてね。
ここからは傾聴の基礎にもなる、疲れない話の聞き方について、簡単なテクニックをいくつか紹介していくね。
価値判断をしない
人の話を聞くときは「それはこの人が悪い」など良い悪いの価値判断をせず相手の話を「ほうほう」「なるほど、そう考えるんだ」と眺めるように聞いてみるのがおすすめだよ。
価値判断を中心にしたままだと「この人が悪いな」と思い込んだ時点で聞き方にバイアス(偏り)がかかってしまい、話をうまく聞けなくなってしまうんだ。
いまこの場所で話されていることにだけ集中する
人の話をただ眺めるように聞くためには、いまこの場所で話されていることだけに集中することが大切だよ。思いついた言葉をすぐに口に出すのではなく、話を聞きながら自分の中に浮かぶ言葉はいったん脇に置くように意識してみよう。
「話を聞いていて嫌な気持ちになった」
「自分は家族の話題を聞くとネガティブな気持ちに引っ張られるようだ」
など自分の思考の癖に気づいたときには、メモなどに残しておくと自己理解が深まるきっかけになるほか、このあと紹介するように苦手な話題を避ける助けにもなるよ。
苦手な話題は避ける
聞いていてどうしてもストレスがたまる話題は上手に避けてしまおう。自分だけが一方的にストレスを溜め込むような状況が続くと人間関係にも悪影響があって、お互いのためにならないケースが多いんだ。
「話を聞きたいとは思うけど、自分は〇〇の話題が苦手だから冷静に聞く自信がないんだ」
「自分の調子が良くないから同調しすぎたり過剰に反応しちゃうと思うから、また今度」
など、素直に説明することでその場を回避するのが無難だよ。
ほかにも相手の話が深刻そうでないときには「〇〇といえばこんなことがあって〜」と他の話題にすり替えてしまうのも有効なテクニックのひとつだね。
「私」を主語にする
話を聞くなかで「どう思う?」など相手に質問されたときには「私」を主語に考えや気持ちを伝えるのが大切だよ。「私」を主語にするテクニックは「アイ(私)メッセージ」とも呼ばれているよ。
「私はこう思った」「私はあなたの話を受けて感じた」と主語を「私」にすることで、自分の気持ちがはっきりしたり、相手に受け入れてもらいやすいメッセージになるんだ。
「アイ(私)メッセージ」は、相手を尊重しながら対等な立場で自己主張するための「アサーション・トレーニング」でも使われるテクニックだよ。
「アイ(私)メッセージ」を活用すると、自分と相手の考え方の違いが明確になり、適切な自他境界(バウンダリー)を作る助けにもなるんだ。
上手に自己主張する方法やアサーション・トレーニングについて知りたい人は、下にリンクを貼ったココロジーの記事を見てみてね。
そもそもそんな真剣に聞かなくていい
身も蓋もなく感じるかもしれないけれど、自分が苦しんでまで人の話を真剣に聞く必要はないよ。
上でも触れたように、たいていの悩みごとは本人の中で答えが出ていたり、表面的には考えつくされているから、外野のアドバイスが受けいられることは稀なんだ。
だからこそ「自分がなんとかしなきゃ」と気負わず「なるほど〜そう思うのか〜」とうまく聞き流すのもテクニックのひとつだよ。
「それでどうしたの?」「それから?」などテンポよく相槌を打って相手の話を発展させたり、相手が間違っていると感じたときも「そう思うんですね」と自分と相手の考えが違うことを表明するくらいにしておくなど、会話テクニックを上手に使っていくのが大切だよ。
誰の話orどんな話をされると疲れる?
そのとき自分の中に浮かぶ言葉は?
「人の話を聞くと疲れるとき」のまとめ
「人の話を聞くと疲れる」とき、実際には「相手の話に伴って自分の中に浮かんでくる考え」にばかり気を取られてしまうということが多いんだ。相手の話を疲れずに聞くためには「傾聴」や「アサーション」の考え方を軸に、様々な会話テクニックを使っていくことが大切だよ。
疲れない話の聞き方のポイントは
①良い悪いの価値判断をしない
②いまこの場所で話されていることに注目する
③苦手な話題は避ける
④「私」を主語にする
ことだよ。
会話は人間関係の基礎で、人生の中で多くの時間を割かれる部分でもあるから、疲れない話の聞き方を身につけておくメリットはとても大きいんだ。
今回の記事のほか、ココロジーでは人生を楽に過ごすためのテクニックをまとめているから、他の記事も参考にしてくれると嬉しいな。