マインドフルネスとは、「今この瞬間を大切にすること」。マインドフルネスの代表的な実践法であるマインドフルネス瞑想には、ストレスを解消し、感情に振り回されない自分を手に入れる効果があるよ。
しかも、様々な科学研究でも「ストレス軽減」「認知力向上」効果が示されているんだ。ここでは、正しくマインドフルネスを実践するためのやり方や自己肯定感を上げるためのコツを紹介するね。
目次
マインドフルネスとは? わかりやすく説明すると…
マインドフルネスとは、心や意識を今の自分に向けた状態のことだよ。
人が不安になるときって、「昨日言われたこと、傷ついたな…」「明日の会議嫌だな…」みたいな過去や未来のことを考えているときだよね。でも運動したり物事に集中したりしているときは、「今この瞬間」に意識が集中して、不安が消えていると思う。
マインドフルネス瞑想は、「今の瞬間」に意識的に集中できるようになるためのマインドフルネス実践法なんだ。
マインドフルネスと瞑想との違いは?
瞑想とマインドフルネス瞑想の大きな違いは「目的」と「やり方」の2つがあるよ。
①目的が違う
1番の違いは、その「目的」。瞑想の目的は「穏やかな気持になること」で、マインドフルネスの目的は「明確な利益を得ること」なんだ。だから、企業やビジネスマンの間では「効率的に仕事ができるようになり、ストレスなく日々を生きること」が目的になったりするよ。
②瞑想のやり方が違う
瞑想…意識を呼吸に集中させ、雑念が浮かんだら意識を呼吸に戻すことを続ける
マインドフルネス瞑想…意識を呼吸に集中し、浮かび上がってきた思考に対し、良いか悪いかを判断せずに「私は今こう思っているな。こう感じているんだな」と受け入れる
マインドフルネスは瞑想と違い、「雑念を否定」するのではなく、まるごと受け入れるんだね。
マインドフルネスの効果
スタンフォード大学の心理学者スティーヴン・マーフィ重松氏によると、マインドフルネスには科学的根拠を伴った以下の効果があるんだって。嬉しい効果がたくさんだね。
メンタルへの効果
- 自己肯定感、自己受容感が上がる
- 感情知性(EQ)が向上する
- 感情のコントロールができるようになる
- 創造性や記憶力が向上する
- 他人への共感力が高まる
身体への効果
- 自律神経を整える
- 血圧を下げる
マインドフルネスと自己肯定感の関係
ポジティプ心理学の第一人者テキサス大学オースティン校のクリスティーン・ネフ准教授は「自分をいたわる力」には3つの要素があると話しているよ。
1.自分にやさしくすること
2.不完全であることが人間である証であると意識すること
3.マインドフルネス
雑念でも「良い・悪い」の価値判断をせず「今この瞬間」を感じることは、「自分を肯定すること」と同じことだよ。
ネガティブな感情を抑えようとすることは、自己否定にもつながるんだ。まずはどんな感情でも、ありのままの自分を「マインド(心)」「フルネス(いっぱい)」感じてね。
1分でできるマインドフルネス実践法
1分でできるマインドフルネス瞑想のやり方
- 静かに座って姿勢を正し、意識を呼吸に集中する。
- 浮かび上がってきた感情や思考を価値判断せず、「私は今こう感じている」と観察する。
- 1分続ける。
ね、めちゃくちゃ簡単でしょ。
継続することが大切だから、無理に毎日やるよりも、週1、2回で実践するのもオススメだよ。
マインドフルネスのコツ
ゆっくり呼吸する
呼吸の回数を落とすことで、呼吸に集中しやすくなるし、リラックス効果もあるよ。慣れないうちは、4秒吸って6秒かけて吐くことを意識してみてね。
思考に「良い・悪い」の価値判断をしない
マインドフルネスでは「ありのままの自分」を感じることが大切だよ。「今の自分が嫌いだから変わりたい」と思う人もいると思うけど、人格を丸ごと変えようとする必要はないんだ。あなたはそのままで素晴らしいし、自分のことが好きでも嫌いでもいい。「良い・悪い」の判断抜きに、すべてをそのまま受け入れる練習をしてみよう。
逆説的だけど、自己肯定感も「高めよう」とせず、「ありのままの自分でOK」と思えたときに「高まる」んだよね。
五感で感じる
思考が第一のジャーナリングと違い、マインドフルネスは五感を活用するのが特徴だよ。椅子や枕の感触、部屋の匂いや外からの車の音などを心地よく感じてみよう。「五感もありのままに、自分の感覚として受け入れる」体験をしてみよう。
様々なマインドフルネス
マインドフルネスは瞑想だけじゃなく、いろいろいな体験を通してできるよ。価値判断しない、ありのままの自分を受け入れることは忘れずにね。
心地よい感触のモノを触る
ふわふわのタオルやぬいぐるみを触りながら、目を閉じて呼吸してみて。思考を制限しないところはマインドフルネス瞑想と一緒だよ。触覚を最大限に感じて、安心感を体験しよう。
好きなアロマをたく
今度は嗅覚だよ。匂いの情報は、脳の視床や辺縁系に伝えられるため、匂いは人の意識や感情に深く関わっているんだ。自分のお気に入りのアロマや匂い袋を用意して、匂いをたくさん吸い込んでリラックスしてみてね。
最初の一口をマインドフルに食べる
次は味覚。食べる瞑想は、一度の食事に15分〜1時間ほどかけるよ。美味しいものをゆっくりと味わう効果もあるんだけど、実はダイエットにもなるんだ。食べすぎてしまうとき、人は「食べたいという刺激」を満たそうとしているよ。でも、「食べる刺激」をゆっくりと味わうことで、自分が満足できる量がわかり、「足りていることを知る」ことができるんだ。
ひとりで食事できないときは、最初の一口だけでもマインドフルネス・イーティングをしてみてね。
お風呂のなかでマインドフルネス瞑想
忙しい人は、お風呂やシャワーの中だけでもマインドフルネス瞑想をすると続けやすいよ。
できれば38度くらいのぬるめのお湯につかって、ゆっくりマインドフルネス瞑想をしてみてね。お気に入りの入浴剤を使ったり、部屋の照明を落としてキャンドルを灯すのも雰囲気が出ていいかもね。
歩くマインドフルネス瞑想
いつもよりゆっくりと歩いてみよう。呼吸は合わせても合わせなくてもいいよ。「右足が離れた…左足が着地した…」など、ひとつひとつの歩く動作をゆっくりと感じてみてね。通勤中でも散歩中でもできるからオススメだよ。
歩行は普通のマインドフルネス瞑想よりも注意がそれやすいよね。だから、注意力をつける面では通常の瞑想よりも効果が高いよ。
マインドフルネスは続けることが大事
マインドフルネスは一見難しそうに思えるけど、自分なりのコツややり方を見つけていけば大丈夫。「外から観察する感覚」を身に着けて、ありのままの自分、「今、この瞬間」の自分を肯定してあげよう。
アメリカ・マイアミ大学の実験で、マインドフルネス瞑想は、続ければ続けるほど一回の効果の上げ幅が大きいことがわかっているよ。1日1分〜3分から始めて、まずは4週間の継続を目指してみて。
きっと今までよりも自分らしく、生きやすい毎日が待っているはずだよ。