孤独が辛いときに試したい3つの方法「与えてみる」

社会 2020/10/04
孤独が辛いときに試したい3つのこと
Credit: depositphotos

「移住したら知り合いがいなくて寂しい」「友達やパートナーといても、価値観の違いで孤独を感じる」という人は多いのではないでしょうか。

孤独感は長期的に続くと、心身ともに調子を崩しかねません。

今回は、孤独を感じやすい原因や、孤独を感じるときに試してほしい3つの方法をご紹介します。

孤独感とは

まずはじめに、孤独感について詳しく説明します。孤独感とは「ひとりぼっちを感じている状態」のことで、心理学者のPhilip Hyland教授によると孤独には3種類があります。

1つめは「社会的孤独」。友だちの数が少ない、身寄りがない、といった物理的かつ客観的に孤独だという状態です。

2つめは「感情孤独」で、友だちはいるけど心を親友と呼べるほど仲が良い人がいない、パートナーはいるけど気を遣ってしまう、家族に囲まれているけど甘えられない、といった精神的かつ主観的な孤独を指します。

そして3つめは「両性孤独」で、社会的孤独と感情孤独が合わさった孤独を指します。

一般的に「友だちがいない・パートナーがいない=孤独」と思われがちですが、物理的に誰かと一緒にいても、人は孤独を感じることがあるのです。

人はなぜ孤独を感じるのか?

それでは、なぜ人は孤独を感じるのでしょうか。以下では、孤独感の原因を解説します。

1. 生き残るための本能が残っているから

1つめの原因は、人の本能にあります。人は孤独を感じると社会的な繋がりを求めます。それは、かつて人にとって社会的な繋がりによる団体での生活こそ、生き残る可能性を高める手段だったからです。

食料を確保したり、狩りをしたり、暖を取ったり、住む場所を見つけたりするのは、1人よりも集団で行う方が圧倒的に簡単なので、集団の中にいることが快適だという本能があるのです。

そういった時代では、孤独になることは「死」に繋がります。そのため、相手の表情や声のニュアンスで人の感情を読み取るなどの社会的スキルが発達し、逆に集団にいる快適さが奪われると孤独感という苦痛を感じるのです。

2. 自分が自分に寄り添っていないから

2つめの原因としてあげられるのは、「自分が自分に寄り添っていないから」ということです。

原因の1つめに挙げた孤独が物理的な孤独なのに対し、「自分が自分に寄り添っていない」というのは精神的な孤独を指します。つまり、誰かと一緒にいても感じる孤独感です。

人は小さい頃から、家庭や学校などのさまざまな場面で「人間関係はどうしたら上手くいくのか」「どういった言動をすれば良いのか」を学んでいます。

例えば、空気を読んだり、相手の機嫌を伺ったり、話を合わせたりといったことをして、人と衝突することや自分が否定されることを避けようとします。

しかし、本来の自分は思っていることを言いたいし、空気を読まずに自分がしたいことをしたいし、自己中心的に言動を取りたいと考えています。

そういった側面を封印して、社会的に受け入れられる大人な自分でいようとすることで、本来の自分という存在は自分自身に無視し続けられます。すると、本当の自分が否定されているような気持ちになってしまうのです。

このため、いくら多くの友だちがいても、職場の同僚に囲まれていても、パートナーがいても、他人を優先して自分を無視していると孤独感を感じることがあります。

孤独を感じやすい人と感じにくい人

孤独を感じやすい人と感じにくい人には、それぞれ特徴があります。

孤独を感じやすい人の特徴1:SNSを開く時間が長い

SNSの利用は孤独感と大きく関わっています。PRESIDENTの調査によると、SNSを利用している時間が長い人は、ひとりの時間が寂しいと感じる傾向にあるとのこと。

これは「人と一緒にいるときにSNSを見る人は少ない」という推測に基づいたもので、SNSを長時間使う人はそうでない人に比べて現実社会が充実しておらず、ひとりで過ごす時間が長い傾向にあるとのこと。

SNSをのぞくと、いわゆる「リア充」の投稿で溢れています。美味しい料理を食べた、旅行に行った、友だちと遊んだなどの投稿を見ると、疎外感を持ったり、「自分の現実は充実していない」と感じるきっかけになってしまいます。

また、現実が充実していないから、寂しさを埋めるためにSNSを開き、孤独感を感じるという流れがあるとも考えられます。

孤独を感じやすい人の特徴2:仕事において一人で物事を決断するポジションにいる

同調査によると、低収入な人ほど孤独を感じる人が少なく、高収入になるほど孤独を感じる人が多いことがわかっています。この調査では、具体的な年収の金額は、299万円以下を低収入、1,200万円以上の人を高収入としています。

高収入の人は企業の管理職や経営者が多く含まれることが予想されます。普段ひとりで決断したり行動したりする機会が多く、そういった場面で孤独を感じる傾向にあるそうです。

孤独を感じやすい人の特徴3:素の自分を隠している

素の自分を隠していることも、孤独感を感じやすい人の特徴と言えます。

孤独を感じる原因でも解説しましたが、孤独を感じる人は本来の自分を無視したり否定し、社会的に受け入れられる・他人に好かれる自分を作り出しています。

本来の自分を封印し、他人を優先していると、本来の自分は孤独感を感じます。つまり、素の自分を隠している人は孤独を感じやすいのです。

孤独を感じやすい人の特徴4:自分に自信がない

また、自分に自信がないことも孤独を感じやすい人の特徴の1つです。

自分に自信がない人は、まわりに友だちや恋人がいたとしても「こんな自分を必要としてくれるはずがない」と心の中で考え、つい疑ってしまいます。

このように自分に自信が持てず、自己肯定できることがないと「自分は世界から必要とされていないのではないか」と考えるようになり、常に孤独感を抱くようになってしまうのです。

孤独を感じやすい人の特徴5:承認欲求が強い

5つめの特徴は、承認欲求が強いことです。「自分のことを認めてほしい」という欲求が強いと、相手から少し否定されるだけで「私のことを理解してくれない」と感じてしまいます。

こういったことが積み重なると、「私のことを理解してくれる人なんていない」と感じて、孤独感を抱きやすくなってしまいます。

孤独を感じやすい人の特徴6:人と関わることに負担を感じてしまう

人と関わることに負担を感じてしまうことも、孤独感を感じやすい人の特徴です。

ひとりでいるのは寂しいし、誰かと一緒にいたい気持ちはあるけれど、繊細ゆえに相手の気持ちをたくさん考えることで疲れてしまいます。

こういったタイプの人は、友だちがほしいと思う一方で、仲良くなることで相手の負担になるような気がして親しくなるのが怖いと感じることがあります。

そうすると、誰かと一緒にいても遠巻きにニコニコしていたり、深い仲になるのを避けたりするようになり、孤独感を感じるようになるのです。

孤独を感じにくい人の特徴1:幼少期に母親から十分な愛情を注がれていた

一方で、孤独を感じにくい人の特徴として、幼少期における母親からの愛情が挙げられます。

母親と幼児の間にある情愛の絆のことを心理学では「愛着」といいますが、幼少期の母子の愛着関係が、人格形成の核になり、大人になってから独りでいられる能力に関連しています。

幼少期など人生の早い段階から、「自分が必要としたときは、愛着を寄せる人が必ずいてくれる」と感じられる経験があり、その人との信頼感を発達させている子どもは、不安を感じることなくその人と離れることができるようになります。

こういった体験を増やしていく中で、「この世界は信頼に値する」という感覚が無意識に芽生え、独りになる状況でも、孤独感に悩まされることはないのです。

孤独を感じにくい人の特徴2:前向きな理由で1人の時間を使う

孤独を感じにくい人の特徴の2つめは、前向きな理由で1人の時間を使えるという点です。

2009年に久留米大学によって行われた調査によると、たとえ孤独であっても「その状況が前向きな孤独である」「その孤独が自己成長に役立つような感覚がある」と捉えることができる人は、孤独感を強く感じないことがわかりました。

例えば、受験勉強に集中する、仕事のプロジェクトに打ち込む、といったように明確な目標を持ち、あえて自ら1人の時間を取っている場合、それらの行動は「いずれ社会に役立つための孤独である」をいう感覚を持つことができ、強い孤独感を感じないそうです。

孤独感を解消する方法

最後に、孤独感を解消する方法を解説します。

1. 自分自身を優しく労る

孤独感を解消する方法の1つめは、自分自身を優しく労ることです。

孤独感を感じているときは不安に襲われるあまり、「私があのときこうしていれば」「なんで私はこんな人間なんだ」「私がこんなだから一人ぼっちなんだ」など自分を責める言葉を投げかけてしまいがちです。

そんな時は自然に触れたり、散歩したり、ゆっくり入浴したりして心を落ち着け、優しく労る行動を取ってください。孤独感を助長させる恐れがあるため、SNSから離れるのも良いでしょう。

2. ありのままの自分を見つけ、晒す

孤独感を感じる原因に、本来の自分を封印して他人に気に入られる自分を作り出すというものがありました。その原因を取り除くために、ありのままの自分を見つけ、晒していく必要があります。

ありのままの自分を見つけるために、まず「嫌いな相手の真似をする」という方法をご紹介します。

例えば、自分が「人の気持ちを考えない自分勝手な言動をする人が嫌い」「上から目線で偉そうな態度を取る人が嫌い」「何に対しても楽観的な人が嫌い」と感じているとします。

それらの嫌いな点は、本来の自分が抑え込んでいる本来の性格である可能性が高いのです。親に怒られたり、学校で嫌われたりといった過程の中で学び、「他人に受け入れられないだろう」と考える性格を無意識に封印してしまっているからです。

自分の中に封印し、受け入れられる性格に矯正してきたのに、相手がありのままの姿で生きていると、羨ましさなどが募ってイライラしてしまいます。

そのため、嫌いだなと思う人がいたら、どんなところにそう感じたのかを考え、その人と同じ言動を取ってみると、本来の自分を見つける第一歩になります。

また、コンプレックスをさらすという方法もあります。コンプレックスには、例えば「天然」「頭の回転が遅い」「知識が浅い」などが挙げられますが、多くの人はそういった点を頑張って克服しようとしたり、隠そうとしたりします。

しかし、欠点がいない人間などいませんし、完璧な人には親近感が湧かないでしょう。コンプレックスは愛されるポイントになりうるのです。

そういった本来はダメだと感じてしまうコンプレックスを「それも自分だ」と認め、受け入れ、さらすことで本来の自分との距離を縮めることができます。

その結果、本来の自分を優先してあげることで、孤独感を解消することにつながるのです。

3. 自分が誰かに何を与えられるかを考える

孤独感は、「誰かとつながっている感覚」を持つことで解消することができます。孤独感を埋めるためにお酒などを求めると依存が高まり、それがないときは、より一層さみしさや不安を感じてしまいます。

そうならないために、何かを求めるのではなく、「自分が誰かに何を与えられるか」と考えてみます。

例えば、地域のボランティアに参加する、要らなくなったけどまだ使えるものを人に譲る、募金をする、など意外と身近なところに「誰かのためにできること(与えられること)」があります。

誰かのために何かをすることで、人との繋がりを感じられるだけでなく、「孤独で満たされない自分」に向ける意識をそらすこともできるのです。

本来の自分を大切にできているかどうかがポイント

今回は、孤独感を感じる原因や、孤独を感じるときに試してほしい方法を解説しました。

たとえ誰かと一緒にいても感じることがある孤独。それを解消するには、自分を労り、本来の自分と仲良くなることが大切です。

もし、強い孤独感で悩んでいるのであれば、他人に気に入られるための自分を演じていないか、ありのままの自分を置き去りにしていないか考えてみて、ご紹介した解消法を試してみてくださいね。

孤独を感じにくい人の6つの特徴とは? 

 

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