欲しいものより”売れているもの”を買ってしまう「バンドワゴン効果」とは?

社会 2020/09/03
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みんなが食べている人気のスイーツや、トレンドの服・アクセサリーをつい買ってしまう。レストランに入ると「当店人気No.1」という表示に惹かれて思わず注文してしまう。

こんな経験はありませんか?

こういった他の人の購買行動に影響を受けて、自分も買ってしまう心理効果を「バンドワゴン効果」といいます。今回は日常生活で活用する方法を交えつつ、「バンドワゴン効果」を詳しく解説していきます。

バンドワゴン効果とは?

「バンドワゴン効果」とは、他者の購買に影響を受けて自分も購買する現象のことを指します。

1950年にアメリカの経済学者ハーヴェイ・ライベンシュタインが発表した論文『Bandwagon, Snob and Veblen Effects in the Theory of Consumers’ Demand(消費者需要理論におけるバンドワゴン効果、スノッブ効果、及びヴェブレン効果)』で提唱されました。

その論文の中でライベンシュタインは、「ある選択が多数に受け入れられている、または流行しているという情報が流れることで、その選択の支持が一層強くなる。この効果を『バンドワゴン効果』と呼び、世にある数多くの流行した商品は、この効果が作用していると言える」としています。

簡単に言えば、流行っている商品は「みんなが買っているのだから、良い商品なんだろう」「自分も買わないと流行に乗り遅れてしまう」という心理が働き、その商品に手が伸びるということです。

そもそも「バンドワゴン」とは、デジタル大辞泉によると「パレードの先頭をゆく楽隊車」のこと。楽しい音色を奏でながら進む楽隊車に引かれて、大衆がゾロゾロと歩くことから、「多勢に与する」「政党などで人気のある側につく」「勝ち馬に乗る」といった意味合いがあります。

なんでバンドワゴン効果が起こるの?

中央大学の研究によると、人は何かを購入しようと決めるとき「その商品を買いたい」という純粋な欲求のほかに、周りの人や情報からも大きく影響されます。

例えば、周りのみんなが買っている、周りのみんなが支持しているとう事実や、「今一番売れてる!」といった情報を見かける、などが挙げられます。

このように商品の需要が増えれば増えるほど、人は「周囲が買っているから、自分も買いたい!」」という気持ちがあらわれ、仲間意識・帰属意識(集団に所属している意識)が働きます。これがバンドワゴン効果が発生するメカニズムです。

日常生活におけるバンドワゴン効果

気が付かないうちに、私たちの生活の中で使われている「バンドワゴン効果」。以下では具体例を3つご紹介します。

具体例1:「売上No.1!」という言葉に惹かれて買ってしまう

食べ物や服などのファッション関連商品、コスメなどを販売する際、企業はマーケティングの一貫として「売上No.1!」、「すでに10万個を売上!」、「流行女子はみんな持ってる!」とアピールすることがあります。

こういった言葉によって顧客が「多くの人が買ってるなら良いものに違いない!」と考え購入すれば、バンドワゴン効果が働いていると言えます。

具体例2:お店の前の行列を見て並んでしまう

ラーメン屋や流行りのタピオカミルクティーのお店など、お店の前にお客さんの行列ができていると、通りかかった人が「こんなにたくさんの人が並んでいるなら、きっとすごく美味しいに違いない」と判断し、行列がどんどん長くなっていくことがあります。

これはバンドワゴン効果が関係しています。

具体例3:選挙の事前世論調査で優勢とされる候補者に投票する

選挙において、事前にマスメディアの予測報道で優勢とされた候補者に、票が集まることがあります。

特に、有権者が特定の候補者を支持していない場合は、「どうせ投票するなら当選する確率が高い候補者に入れたい(勝ち馬に乗りたい)」という心理が働くことがあります。

バンドワゴン効果を仕事や人間関係で活用するには?

バンドワゴン効果は、仕事や交友関係を広げる際に活用することもできます。

具体例1:商談の際、同業界の実績を紹介する

自社の商品を売り込むときに、同業界での実績や事例を紹介すると、バンドワゴン効果を利用して相手に一定の安心感を与えることができます。

例えば、「A社には3年ほど前から利用いただいておりまして、大変好評です」や、「この商品はとても人気で、100社以上に導入していただいています」というように、相手に伝えることでバンドワゴン効果を活用することができるでしょう。

具体例2:SNSのフォロワー数を増やす

TwitterやInstagramなど、SNSでフォロワー数が多いほど「この人は支持されてるんだ」「こんなに人気なんだから、私もお近づきになりたい」と思われ、指数関数的にフォロワーが増えることが知られています。まずは「相互フォローします」と謳って、フォロワー数を増やしてから発信をするアカウントも多く存在するようです。

バンドワゴン効果によって安心感を与えることができる

今回は、「バンドワゴン効果」の概要と具体例について詳しく解説しました。

ビジネスや普段の買い物、交友関係などさまざまなシーンでよく触れることがある身近な心理効果と言えます。相手に安心感を与えたり、購買行動につなげたりすることができるので、シーンに合わせてぜひ活用してみてくださいね。

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