「幸せな人生」が「良い人生」とは限らない2つの理由
性格
2020/06/15
毎日毎日、ぼくらは鉄板の〜上に焼かれていやになっちゃうリン…
どうしたのココりん。食べられるの?
誰が焼きりんごや! 毎日の労働が辛くてしんどいんだリン。
でもさ、人生苦もありゃ楽もあるじゃん? 嫌なことはとりあえず忘れて、楽しく生きようよ。
チッチッチ…。それではユーダイモニアの体験を失ってしまうリンよ。
You die…? なんて?
空耳が物騒…。ユーダイモニアってのは、「良い精神」という意味のギリシャ語からきている言葉で、人間の「徳」や「善」を目指す言葉だリン。
へ〜(ググる)、人間の自己実現に必要なものとして研究されてるんだ。でも、なんで嫌なことを忘れて生きちゃいけないのさ?
嫌なことを忘れることはダメなことじゃないリンよ。問題はその先リン。
むむ、わからん…。できれば今後もヘラヘラして生きていきたいんだけど…。幸福な人生と良い人生ってどう違うの? 教えてココりん〜!
「幸福」と「良い」は同じ意味ではない

まず自分の中で、どんな経験や行動、関係が価値をもつかを考えてみて欲しいリン。おそらくみんなが思い描いたものは、大きく分けると「快楽追求的」なものか、「ユーダイモニア的」なものの2つになると思うリン。
快楽の体験は、美しい日の出を見たり、おいしいケーキを食べたりすることから生じる喜びの体験ってことだよね。
じゃあユーダイモニアのほうは?
中々一言で言うのは難しいし、人それぞれ違うんだけど、生きがい追求型の体験とも言えるリン。自分の心からやりたいこと、やるべきことを認識して、それを実行できたときって、アドレナリン全開になるリンよね。 例えば、自分が得意なことで社会貢献できたり、人生で重要なプロジェクトを完したり、何らかの方法で世界に変化をもたらしたりとか…。
なんか壮大な話になってきたけど、言いたいことはなんとなくわかるよ。でもさ、そんな大きなことができる人なんて限られてるんじゃないの?
別に大きくなくても良いリン。要は、「自分の軸と価値観に従って生きる」ということだリン。あくせく働いたり、約束を守ったり、間違いを犯したときに正直でいたりとかね。でもこういうのって、自己満足はできるかもしれないけど、決してすべてが楽しいことではないんだリンね。
んだね。まあでも、逆にそういうのが無いと大切な何かを失う気はするわ。「良く生きる」って楽しいことばっかりじゃないんだよね。
そうそう。それと同じで、逆に楽しいことが必ずしも「良く生きる」ユーダイモニア的体験かというと違うんだリン。
否定的感情は人生を良くする
「怖い」「疲れた」みたいな否定的な感情ってネガティブに捉えられがちだけど、実は良い効果もあるという研究があるリン。
へー、どんな効果?
例えば不安とか恐怖なんかは、見えない脅威から私たちを守ってくれるリン。わからないものを怖がるのは防衛本能でもあるリンね。あとは罪悪感もそう。何か間違ったことをしたときに償いをしようって思えることで、人間関係を維持することができるリン。
なるほど、適度に否定的な感情をきちんと感じて意識できれば、ある程度プラスに働くんだね。確かに世界を変えるような政治運動は、怒りによって煽られることもあるよね。
「幸せ=良い人生」とは限らない
しかしユーダイモニアって、アリストテレスが言ったってことは2000年以上前からそんな議論があるリンね。
昔から「楽しけりゃ細けぇこたーいいんだよ」って人間が多かったんだな…。
それまきしむだリン。
細けぇこたーいいんだよ
references: psychologytoday /written by cocology編集部