ついブランド品に手を出してしまうのは「ヴェブレン効果」。衝動買いを抑えるために知っておきたい心理効果

心理学 2020/05/08
Credit: depositphotos

「ブランド品がほしい」という理由だけで商品を買ってしまったことはありませんか?また、似たようなものでも価格が高いだけで商品を選んだことはないでしょうか。これはヴェブレン効果によるものです。ヴェブレン効果について知っておくと、衝動買いを抑えて本当にほしいものだけ手に入れられる買い物上手になれるかも…?

今回は、ヴェブレン効果の例やヴェブレン効果に惑わされずに買い物をする方法について紹介します。

ヴェブレン効果とは?

ヴェブレン効果とは、商品の価格が高いほどその商品がいいものだと感じる心理効果のことです。1899年にアメリカの経済学者・社会学者であるヴェブレンが「有閑階級の理論」と呼ばれる論文の中で発表したもので、現在ではマーケティングなどでよく使われています。

ヴェブレン効果の例

ヴェブレン効果は、日常生活においてはブランド品がわかりやすい例でしょう。ブランド価値がついていて商品の価格が高いブランド品を持っていることで、自分がデキる人、イイ女などと思われたいと感じる人は多くいます。人に自慢したいためにブランド品を手に入れる行為は、ヴェブレン効果によるものでしょう。

ブランド品でないとしても、似たような商品で「プレミアム」とついていればそちらのほうが欲しくなってしまうのもヴェブレン効果のひとつです。

もちろん、価格が高ければ商品の質もよいことはよくあります。しかしヴェブレン効果では商品の質そのものではなく、価格が高いことに安心し、満足するのです。

ヴェブレン効果が起こる理由

では、なぜヴェブレン効果が起こるのでしょうか。その理由は人が商品やブランドを選ぶ際に多少なりとも他人の目を気にすることにあります。これを「消費の外部性」といいます。

ヴェブレン効果以外に消費の外部性を示す心理効果はいくつかあります。

たとえば「人気の商品だから私もほしい」「流行に遅れたくない」と思って商品を買いたくなる心理は「バンドワゴン効果」と呼ばれます。バンドワゴン効果はテレビや雑誌などの人気ランキングは、このバンドワゴン効果を期待したものです。

また「人と違うものがほしい」と思うのは「スノッブ効果」によるものです。家電、食品メーカーなど各社がオリジナル性の高い商品を作ったり、少し高価なブランドを立ち上げたりして話題になるのは「ちょっと人とは違う特別なもの」をほしいと感じる消費者心理に応えたものでしょう。

ヴェブレン効果に惑わされないためには?

ヴェブレン効果そのものは悪いものではありません。しかし、ヴェブレン効果の影響を強く受けてしまうと、自身の収入に見合わないものを買ってしまってお金のやりくりに苦労したり、「今、本当に自分がほしいもの、必要なもの」がわからなくなってしまったりする可能性があります。

自身へのごほうびとしてたまにぜいたくする程度、または、価格だけが理由ではなく本当に自分がほしいと思っているのであればよいですが、そうでない場合は買う前に一度「自分はなぜこの商品がほしいんだろう?」と一度冷静になって考えてみるとよいかもしれません。そのためには、ほしいと思ったらその場で買わずに1〜2日考えてから買うかどうか決める、その商品を手に入れたい理由を紙に書き出すなどして整理してみることをおすすめします。

そのうえで本当にほしいと思って買ったものであれば、満足度も高く買ったことに後悔する可能性も低くなります。

心理効果を知っておくと買い物上手になれるかも

今回紹介したヴェブレン効果など、人がものをほしいと思う心理について知っておくと、衝動買いや無駄遣いなどを抑えられ、買い物上手になれるかもしれません。心理効果を上手に使って、本当にほしいもの、好きなものに囲まれた満足できる暮らしを送ってみてはいかがでしょうか。

買い物や恋愛、ネットも対象。「依存症」の原因と治療法

reference:中村保「ヴェブレン効果、所得格差と労働供給」国民経済雑誌,205(5):39-51,2012,
ゆうきゆう『「なるほど!」とわかる マンガはじめての心理学』西東社 / written by Cocology編集部

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