「自分だけは大丈夫?」日常に潜む12のバイアスまとめ

心理学 2020/03/05

スーパーでの買い物など小さな決定から、結婚などの大きな決定まで、私たちはヒューリスティックな判断を行っています。

これは、熟考なしに直感的に行う判断のことで、私たちは、よく考えているつもりでも何気なくこれを使っているのです。

今回は日常生活に影響を与える12の意思決定バイアスについて紹介します。

ダニング・クルーガー効果

ダニング・クルーガー効果とは、能力が低いにも関わらず、能力が実力以上に高いと思うことです。能力が高いのに、実際よりも能力が低いと過小評価してしまうことも含みます。

専門家など特定のものに詳しい人物は、”知らないことがある”というのを知っており、正直で謙虚な傾向があります。つまり、知れば知るほど、自信がなくなってしまう可能性があります。

それは知識不足なのではなく、注意深いからです。一方、少ししか知識のない人は、概念が実際よりも単純で、理解しやすそうに見えてしまう傾向があります。

確証バイアス

確証バイアスとは、既存の信念や知識と合った考えに着目してしまうことです。研究者であれば、研究を行うときに、自分の信じている理論を正当化するような情報を見つけようとしてしまいます。

確証バイアスに引っかからず、議論や話について全ての側面を考えることが必要です。しかし、考えるのは負荷のかかる行為のため、物事についてどう考えるかなど知識の構造を、私たちは変えようとしません。

自己奉仕バイアス

先生から嫌われ、試験に失敗したことはありますか? また先生から嫌われているにも関わらず、一生懸命頑張り、次週に2回目の試験で成功したことはありますか?

もしそうだとすれば、利己的なバイアスにかかっているかもしれません。成功とポジティブな結果の原因を自分自身の行動に帰して、自分の高い能力のおかげで物事が上手くいったと感じるのが自己奉仕バイアスです。

しかし、失敗やネガティブな結果に直面した場合、これらの出来事を他の人や自分以外の状況に起因させる傾向もあります。

知識の呪いと後知恵バイアス

何かを学ぶと、その知識が当たり前に使えるようになり、昔はそれを知らなかったということさえ忘れてしまうことがあります。

知識の呪いとは、あなたと同じように、他の人もある情報を知っていると思ってしまうことです。他の人が同じ知識を共有しているというのは、不確かな推測である場合が多くあります。

後知恵バイアスとは、たとえば本当は知らなかったにも関わらず、何かの情報がデマだと報じられたときにずっと前からそれを知っていた、などと考えてしまうことを指します。

楽観・悲観バイアス

私たちは上機嫌のとき、肯定的な結果の可能性を過大評価する傾向があり、落ち込んでいたり悲観的だったりするときには、否定的な結果の可能性を過大評価する傾向があります。それらが、楽観バイアスと悲観バイアスです。

感情によって非理性的になりやすいという人間の傾向から、楽観バイアスと悲観バイアスは生じると考えられています。

サンクコストの誤謬

何かをあげたときには、努力や時間、お金などを手に入れるべきだと一般的に信じられています。そうは言っても、私たちは与えても、見返りに何も得ないことが時々あります。

サンクコスト(埋没費用)とは、失われたもののうち、回復できないものを指します。私たちは、失うことに対し嫌悪感を持つため、すでに失われていても取り戻そうと、非合理的に固執してしまいます。

例えば、ギャンブルで賭けをし失敗したとき、おそらく合理的に、最初の賭けは失敗したと考えるべきなのに、元の賭け金を取り戻すために、また別の賭けをするかもしれません。

ネガティビティバイアス

私たちが決断を下すとき、結果の点からポジティブかネガティブかを考えます。

ネガティブな結果をポジティブな結果の可能性と比べ、非合理的に重要であると思うことをネガティビティバイアスといいます。

ネガティビティバイアスは、悲観バイアスと完全に異なるものではありません。

さらに、負けることへの深い嫌悪があるという点で、ネガティビティバイアスは、サンクコストの誤謬と同様です。

衰退バイアス

衰退バイアスとは、過去を好意的に感じるバイアスのことです。上の世代の方は、状況が悪くなる前の自分の時代に戻りたいと思うかもしれません。

衰退バイアスは、変化が好きではないという人間の特性から生じます。

物事が変わるとき、物事について考える方法も変えていかなければなりません。しかし私たちは、努力をしたがらないので、思考プロセスを変えようとしません。

バックファイア効果

バックファイア効果は、信念を変えようとしても、逆に信念を強めてしてしまうということです。

自分のアイデアが反論されたり否定されたりし、考えを変えるように言われたとしても、そのアイデアに触れているうちに、その考えを強めてしまうのです。

バックファイア効果は、変化が好きではないという点で、衰退バイアスと同じです。負けを避けたいという点で、ネガティブバイアスにも似ています

ただし、事柄に対して十分な否定的証拠がある場合、バックファイア効果は見られないといいます

根本的な帰属の誤り

ある車の後ろを、あなたが運転していると想像してください。

道が少し曲がりくねっており、その前の車は予想外にスピードを出したり緩めたりします。

危険なドライバーの後ろで立ち往生しないように、車を追い抜こうとすると、車の運転席に女性が座っているのが目に入りました。

根本的な帰属の誤りは、女性の運転手なので運転が下手だと判断することです。これは、根拠のないステレオタイプともいえます。

しかしその時、後部座席に泣きわめいている子供を3人、女性運転手が乗せているとはあなたは知りません。予定通りに仕事を終えられずに、彼女は子供たちと遅れているのです。

私たちがその女性ドライバーの立場だったら、その理由でひどい運転をしていると思うでしょう。

失敗の原因として文脈をあげるという点で、基本的な帰属エラーは自己奉仕バイアスに似ています。

入手可能な情報のみに基づいて判断を下す、利用可能性ヒューリスティックから生じる場合もあります。

内集団バイアス

自己奉仕バイアスと基本的な帰属の誤りから見たように、私たちは自分自身についてポジティブに判断する傾向があります。

内集団バイアスとは、自分のグループの人物を不当に守ることです。

公平で偏見がないと思っていても、私たちは皆このバイアスを持っています。このバイアスは進化的に必須だったとする説もあります。

自分の家系や血縁関係にある人々に肩入れをしたり守ったりするのも、このバイアスのためです。

フォアラー効果(バーナム効果)

バーナム効果は、人々が一般的で曖昧なことを受け入れる傾向のことです。

同じ説明が、他の全ての人になされうると認識せずに、自分たちだけに当てはまると信じます。

例えば、自分の星占いを読むと、一般的な内容でも、自分と関連する特定のものを指摘しているように思うのです。

衰退バイアスの場合と同様、人々が自分の世界を好むのは当然です。

新しい情報によって、物事をどのように理解するかが変化しギャップが生じた場合、直感的に理解できる既存のもので、そのギャップを埋めようとし、その結果既存の知識を強めるのです。

つまり曖昧な情報であっても、自分自身だけに当てはまるように解釈しやすくなります。さらに私たちは利己的なので、自身にとって意味があると思うと、あやふやな情報を保持しますが、そうでない時には、それを捨ててしまうのです。

 

直感的な判断によって、推論や意思決定は簡単になるかもしれませんが、非合理な判断をしてしまうこともあります。

熟考的判断と批判的思考を伴う判断を、日頃から練習しておくのがよさそうですね。

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references: psychologytoday /written by Cocology編集部

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