自閉症児に優しい空間をつくるための4ポイント

心理学 2019/11/12

自閉症児は音や匂いに敏感で、視覚や味覚、触覚も普通の人とは大きく異なります。住む世界が一緒でも、経験している世界はまるで違うのです。

そのため、普通の子供たちが平然と過ごす空間でも、自閉症児には不安や恐怖感を促す空間となり得ます。

そこで彼らの不安を軽減し、安心感を与えて学習意欲を高めるような、空間づくりが重要になるのです。

イングランド・リーズ大学のジョアン・スコット氏が、自閉症児にポジティブな効果を与えることのできる空間づくりの4つのポイントを紹介しています。

1. 小休止できるスペースを設ける

自閉症の子供たちは、急な環境の変化や情報過多を極端に怖がります。例えば、今いる建物から別の棟に移動するだけでも、大きなストレスとなるのです。

そのため、移動中に少し立ち止まれる「小休憩スペース」を用意することが大切になります。具体的には、壁の窪みや階段下のスペース、簡易式テントなどが効果的です。

現在置かれている状況を把握するために、子供たちに少し立ち止まって情報を処理できる時間と場所を準備してあげましょう。

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2. 入り口(通路)を多様化する

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自閉症児にとって、人通りが多く騒々しい場所も不安を煽る原因となります。彼らが気持ちを落ち着かせるためには、自分のペースで情報処理するということが何よりも重要です。

そのため、他の子供たちが登校するのとは別の静かな入り口を用意したりします。それから、場所や教室移動には、長いルートをゆっくり時間をかけて移動することが大切です。

教室から運動場にすぐ移動すると、急な環境の変化にパニックを起こします。彼らが状況を理解できる十分な時間を与えてあげましょう。

3.安心感を与えるのは「窓」

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自閉症児は安心感を得るために、自分が先ほどまで居た場所に戻りたいと思うことが多々あります。

一度この行動に出てしまえば、元の場所に戻ることばかりが頭を占め、集中力が散漫になるのです。

そこで、移動場所が隣室や近くの場所であれば、窓を用意してあげます。窓越しに振り返ることで、もと居た場所がすぐ近くにあることを確認できます。

そうすると、新しい場所への適応も早く、集中力も持続しやすくなるのです。

4.点を結んで線をつくる訓練

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学校は、自閉症の子供たちに居心地の良い場所を提供すると同時に、世の中の仕組みを理解させる必要もあります。

彼らが家や学校の外で生活するには、世の中のルールや物事のつながりを把握しなければならないのです。

そこでジョアン氏は、教室や遊び場の中に、擬似的なショップをつくることを推奨しています。そうすることで、物を買うにはお金を払う必要があるということを学ぶことが出来るのです。

「赤信号なら止まる」「お金を払えば品物が買える」

このような点と点を論理的に繋いで線をつくる訓練をしましょう。家や学校での正しい空間づくりが、自閉症の子供たちの大きな助けとなるでしょう。

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reference: theconversation / written by Cocology staff

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